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他者への関心こそ、怒りの源

「気分本位」「身勝手」「相手を責め立てる」はご法度

2012年9月21日(金)

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 一呼吸置いて、反応を延ばすことを「反応延滞の原則」と言う。

 この原則に従って反応を遅らせている間、人は2つのことについて頭を巡らせている。

(1)怒る・怒らないを決める
(2)怒ると決めて、どのように怒りを表現するか

 (1)で、怒ると決める判断が適切さを欠くと、「怒らない方がよかった」と後悔する。

 三木清の名著『人生論ノート』の「怒について」という篇に、以下の叙述がある。

「怒にも、神の怒、名誉心からの怒、気分的な怒の3つの種類を区別することができるだろう」

「我々の怒の多くは気分的である。気分的なものは生理的なものに結びついている。従って怒を鎮めるには生理的な手段に訴えるのが宜い」

こんな場合は怒らない方がよい

 気分が悪く、神経がいら立っている場合、怒りをぶつけるのは何のプラスにもならない。相手を嫌な気分に巻き込み、周りの人を不安にさせる。

 気分的な怒りは、主に「疲れ」「睡眠不足」「空腹」などに影響されて起こるので、これらの原因を取り除くとともに、体を動かすことで、気分転換を図るように努めたい。

 アランの『幸福論』には、不機嫌を直す処方箋が多く用意されていて、興味をひかれる。その一例を紹介する。

 「礼儀作法とは幸福を真似るしぐさである。お辞儀をしたりほほえんだりするしぐさは、激怒、不審、憂うつを不可能にする利点がある」

 そして、誰でも不幸を真似れば悲劇役者になれるとも言っている。気分は意志の力では変えられないが、運動したり、演じたりすれば、その転換が図れるのである。

 もし、あなたが朝から気分が悪く、怒りがこみ上げてきそうだったら、思い切り明るい表情で「おはようございます」の一言を発するのが何よりの良薬となる。まさしく「挨拶」は幸福を真似る仕草なのだ。

 ここで、ちょっとまとめを入れておく。
 良くない怒り方は、次の3つ。

(1)気分本位の怒り方
(2)自分勝手な怒り方
(3)相手を責め立てる怒り方

 いずれも怒りの動機に問題があるからであって、「怒り方」というのは当たらないかもしれない。人は物事が思い通りにいかないと、もどかしくなり、いら立ちを覚える。何事も自分の思い通りにならないと、すぐに怒り出す人がいるものである。

 人に頼みごとをする。断られると、「そう、じゃいいよ。もう、頼まないから」などと怒り出す。自分の意見に「それは違うんじゃないですか?」と反論されると、ムッとした顔つきをして、「どこが違うんだ。だいたい、おまえは何かというと、人の意見にケチをつける。態度悪いぞ」と声を荒立て、怒る。

 これでは「うっかり物も言えない」と、相手に警戒されてしまう。

 ある本に「わたしはわたし、あなたじゃないわ」というキャッチフレーズがあったが、相手は自分ではないし、自分と異なる存在である。相手には相手なりの都合もあれば事情もある。考え方や受取り方も、同じではない。

 「何事も自分の思い通りにならないと腹を立てる人」は、そのあたりのことが分かっていないのである。いや、分かろうとしないと言うべきか。

 「そうか、残念。そっちも忙しいだろうからね」と、相手の事情に目を向ける。この一言で、「申し訳ないね。明日ならなんとかなるんだけど」と相手も代案を示し、なんとか協力できないかという姿勢を示すようになる。

 相手が今日までにやると言ったのに、まだ着手していない。こんな時こそ、きちんと怒るべきだ。

「まだできていないとはどういうことだ。納期が遅れたら、お客様からクレームが入る。そんなことくらい、分かっているだろう!」

 話し合って決めた期日に、仕事が間に合わない。どんな事情があろうと、強く怒って、二度と同じことを繰り返さないように、迫る必要がある。

コメント6件コメント/レビュー

なるほど、得られるもの1~9は冗談かと思ったが、怒ったことを反省し改めることが出来る人は、そういった物を得ることが出来るかも知れない。ただ一般に「怒る」事で得るものは、他の方が言っている「溜まっているフラストレーションの開放」で終えることが多いのでは?私自身、怒る事で「得られるもの9か条」を得た感覚は残念ながら少ない。それは怒っている側が、正当だと思っているからだ。一つ得る事があるとすれば、誤解があればそれを解く事が出来るかも知れない事。それと、筆者の言う「怒る」の定義が理解できない。60歳代の女性の方は諭す、64歳の常務の方は叱る、では無いだろうか?「怒る」とは見方を変えれば「クレーム」とも言える。真っ当なクレームであれば、言われた相手は得るものがあると思われる。怒った側が「得られるもの9か条」を得られるかは、はなはだ疑問だと思う。(2012/09/25)

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なるほど、得られるもの1~9は冗談かと思ったが、怒ったことを反省し改めることが出来る人は、そういった物を得ることが出来るかも知れない。ただ一般に「怒る」事で得るものは、他の方が言っている「溜まっているフラストレーションの開放」で終えることが多いのでは?私自身、怒る事で「得られるもの9か条」を得た感覚は残念ながら少ない。それは怒っている側が、正当だと思っているからだ。一つ得る事があるとすれば、誤解があればそれを解く事が出来るかも知れない事。それと、筆者の言う「怒る」の定義が理解できない。60歳代の女性の方は諭す、64歳の常務の方は叱る、では無いだろうか?「怒る」とは見方を変えれば「クレーム」とも言える。真っ当なクレームであれば、言われた相手は得るものがあると思われる。怒った側が「得られるもの9か条」を得られるかは、はなはだ疑問だと思う。(2012/09/25)

怒るメリットとして私が一番大きいと考えているのは「本気度が伝わる」ということです。子供を叱るときも同じかもしれません。親を怒らせるほど大きな問題だと、子供に感じ取ってもらえそうに思います。(2012/09/23)

なるほど。良い怒り方をすると、人は疲れを伴うものなのですね。どなり散らしてうっぷん晴らししている元上司に正に突きつけてやりたい記事です。(2012/09/22)

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