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「指導」は部下育成やチーム力向上につながらない

大企業のマネジャーを変えた名物講師の人材育成論

  • 生田 洋介

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2013年1月23日(水)

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 コスト削減や業務効率化の影響で急増しているプレイングマネジャー。彼らの多くは個人の業績目標とマネジメント業務の間で疲弊しきっている。特に、優秀な人材ほど自分で仕事を抱え込み、結果として部下育成などマネジメントの時間がなくなってしまう。まさに、悪循環だろう。
 この連載では、本田技研工業やキヤノン、JR東日本など多くの企業で人材育成研修を手がけてきた生田洋介氏が指導しなくても部下が伸びる環境づくりを解説していく。部下育成の時間がない、チームの成果がなかなか出ない――と悩むプレイングマネジャーにこそ読んでほしい。

指導しなくても部下が伸びる
『指導しなくても部下が伸びる』
指導しない部下育成法をより詳しく知りたい方はこちらをお読み下さい

「昇進したのはいいけれど、相変わらず達成しなきゃいけない数字は抱えているし、忙しくなるばかり。正直、部下の面倒を見る余裕なんてない!」

 コンサルタントとして、これまで7000人を超えるビジネスマンを対象に研修を手がけてきた私の耳には、こんな“本音”がよく聞こえてきます。悲痛な声の主は、部下を指導する立場にありながら個人の業績目標を持つ、いわゆるプレイングマネジャーと呼ばれる人たちです。

マネジャーが陥る3つの思いこみ

 日本能率協会の調査によると、課長職のうち個人の業績目標を持つ人の割合は、1985年には20%にも満たなかったのに対し、2008年にはなんと90%を超えました。つまり、マネジャーのプレーヤー化が急速に進み、「自らの仕事をこなしながら、部下育成も行う」という資質が求められるようになっているということです。
 彼らの多くはプレーヤー時代に優秀だった人たちです。だからこそ、チームをまとめる立場になっているわけですが、実はそれが“落とし穴”となり、ますます彼らを苦しめています。ありがちな3つの思い込みを挙げてみましょう。

◆思い込み1・・・「自分はリーダーとしてトップの成績を残さなければならない

 リーダーたる者、チームの中でトップの実績を示してこそ部下の手本になるはずだ。そう考えて自分自身の仕事の成果を挙げることばかりに打ち込んでいても、チーム全体のパフォーマンスは上がりません。
 「難しい仕事は部下に任せると心配だから全部自分でやってしまおう」と抱え込むのもありがちですが、これは部下の成長のチャンスをつみとっていることにほかなりません。マネジャーの役割はメンバー一人ひとりの力を伸ばすこと。たとえ、一時的に自分の成績が落ちても、部下を育てることを優先しましょう。

◆思い込み2…「部下は、細かく指導しないと思うように動いてくれない」

 優秀な人ほど陥りやすいのが「部下指導=自分の思い通りに動く部下をつくること」という勘違いです。部下一人ひとりに個性があり、仕事に対する価値観や取り組み方も十人十色。自分のコピーを量産するのではなく、メンバー各人が力を発揮しやすい環境づくりをするのがマネジャーの役割です。
 1から10まで、こと細かく指導することは、時間と労力を費やすだけでなく、「言われたことしかやらない」受け身の部下をつくることになり、かえってマネジャーの仕事を増やすだけなのです。

◆思い込み3…「メンバー各自ががんばっていれば、チームの目標は達成される」

 部下一人ひとりが個人の目標を達成できればオーケーかと言えば、それだけでは不十分です。競争が激化し、案件の複雑化が進んでいる時代においては、個人プレーだけでは解決できず、チーム力が試される局面が少なくありません。メンバー同士が力を合わせて大小の問題を乗り越えられるチームの総合力を高める工夫も必須となっています。

コメント6件コメント/レビュー

この記事の内容位までは、大抵の人が気づくと思いますが、問題はこの原因と対策などに気づいてか無視する点でしょうね。過度のコンプライアンス問題ですかね。管理の問題で上に伺いを立てても近いところの上には裁量と権限が不足し、減点主義もあって、責任分担も兼ね、更に上に伺いが行く内に、内容がより理解できない人になっていき、その時、減点主義と事なかれ主義で、却下されやすく、許可されても言い出しっぺの下っ端の責任。これでは考えても自分の裁量で動くようなインセンティブが働くはずもなく。つまり、コンプライアンスを言うなら減点主義などの既存の日本的な空気と相性が悪い。コンプライアンス重視なら減点主義禁止など、制度を変えないのが悪い。結局みな経営側の責任よ。(2013/01/24)

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この記事の内容位までは、大抵の人が気づくと思いますが、問題はこの原因と対策などに気づいてか無視する点でしょうね。過度のコンプライアンス問題ですかね。管理の問題で上に伺いを立てても近いところの上には裁量と権限が不足し、減点主義もあって、責任分担も兼ね、更に上に伺いが行く内に、内容がより理解できない人になっていき、その時、減点主義と事なかれ主義で、却下されやすく、許可されても言い出しっぺの下っ端の責任。これでは考えても自分の裁量で動くようなインセンティブが働くはずもなく。つまり、コンプライアンスを言うなら減点主義などの既存の日本的な空気と相性が悪い。コンプライアンス重視なら減点主義禁止など、制度を変えないのが悪い。結局みな経営側の責任よ。(2013/01/24)

東京電力を見れば明らかなように、減点主義の会社はこれからは会社ごと淘汰されます。トップにその認識が無い会社は、たとえ今どれだけ大企業でも、2020年の新年は迎えられないでしょう。(2013/01/23)

私が思うのは、会社のマネージャーなんてものは単に出世できた人がやっているだけにすぎません。小中高、大学で何か人をまとめる役に付いた経験があり、その苦労を知っていれば、事細かに指示することが自分にとっても相手にとってもためにならないことなどすぐに分かります。厳しい指導にしたってそう。人(部下)は所詮思い通りには動きません。部下が思い通りに動かないから結果が出ないのではなく、部下が思い通りに動ける環境を作らないから結果が出ないんです。(2013/01/23)

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三品 和広 神戸大学教授