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「潰れる上司」「潰される部下」を減らすには?

2013年1月23日(水)

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 「任せる」と「振る」の違いを知っている上司は、どのくらいいるだろうか。

 私はリーダーシップの専門家として、部下への「任せる技術」について各所で講演している。聴講者である若い上司の方々はしばしばこうおっしゃる。「小倉さん、私はもちろん部下にバンバン仕事を『振って』いますよ!」と。

 振るという言葉は、上司が部下に仕事を任せる際によく使われる。任せると振るという両方の言葉を何気なく使っている人も多いことだろう。だが、ちょっと待ってほしい。「任せる」と「振る」。私からすれば、この違いは実に大きい。

 任せると振るの違いについては本連載で詳しく解説するが、振るというのは「作業を振る」という意味が言外に含まれる。そこには「部下育成」の視点はない。上司自らが抱えに抱えた大量の荷物に困り果て、誰かに肩代わりしてほしい。悲痛な叫びをあげている上司の一方的な視点から「作業」を部下に渡す。そんなニュアンスが込められているのだ。

 部下に作業を振るばかりでは、部下は間違いなく育たないし、そもそもやる気を出してくれるわけがない。上司の手先になって作業をこなすばかりの日々に、自分の将来を見出すことができるだろうか。

 人の意識と言葉の関係は怖いもので、日常的に振るという言葉を使っていると、その言葉にふさわしい行動が誘発される。つまり、振るという言葉を使う上司本人にはそのつもりがなかったとしても、マネジメントのやり方が「作業を振る」方へと進んでしまうのだ。日本ではしばしば「言葉には魂が宿る」と言うが、さもありなんである。

 ただ、先に紹介した「バンバン振っています!」と意気込む若手上司にも同情せざるを得ない。というのは、任せると振るの違いを認識している管理職など、ほとんどいないからだ。

潰れる上司と潰される部下

 このように我が国の職場では「適切な任せ方」の知識やノウハウがまったくといっていいほどに浸透していない。上司の行動パターンを観察していると、だいたい二手に分かれる。自分で手を動かしてしまうか、部下に「無茶振り」をするかの両極端だ。そのため、自分で抱え続けて「上司が潰れる」か、無茶振りをされて「部下が潰れる」かのどちらかになるケースが大半である。

 「部下への仕事の任せ方がよく分からない」
 「部下が良い成果物を出してこないので自分でやるしかない」

 部下に任せず自分で手を動かしてしまう上司は、こうした考え方をかたくなに持っている。しばらくの間は、自分で手を動かしていても何とかなるだろう。だが、遅かれ早かれ限界が来る。人が1人でやれることには限りがあるからだ。

 事業部長に業績アップを要求されて、1人で抱え込んで無理をする。結果、ストレスで潰れていく……。私はそんな上司を山ほど見てきた。

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「「潰れる上司」「潰される部下」を減らすには?」の著者

小倉広

小倉広(おぐら・ひろし)

組織人事コンサルタント

小倉広事務所代表取締役。組織人事コンサルタント、アドラー派の心理カウンセラー。大学卒業後、リクルート入社。ソースネクスト常務などを経て現職。対立を合意に導く「コンセンサスビルディング」の技術を確立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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