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リーダーは戦略スタッフを使い切れているか?

ミンツバーグ「The fall and rise of strategic planning」の今日的意味(下)

2013年6月27日(木)

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前回に続いて今回も取り上げるのは――ヘンリー・ミンツバーグ、ハーバードビジネスレビュー1994年1-2月号、邦訳ダイヤモンドハーバードビジネスレビュー、2003年1月号

リーダーと戦略策定

 前回は戦略プランニングと戦略思考は異なる、戦略思考に基づく統合(synthesis)こそ戦略の魂であるという話でした。それでは、戦略プランニング=戦略プログラミングの本当の役割を考える前に、もう一度本当の戦略策定の在り方についての確認です。事業の責任者(リーダー)とプランナー(戦略スタッフ)は違うことを前提に、2つのことが重要であるとミンツバーグ教授は指摘します。1つは事業の責任者が戦略策定にコミットすること。そして、見落とされがちなもう1つは、既に何度も触れられてきたように、リーダーはフォーマルなプロセスに頼っているだけでは決して意味のある戦略を立てることはできないということです。

 実はこの点についても、先述のモンゴメリー教授の指摘と非常に似たところがあります。彼女の論文には、大変分かり易い比較をした表がありますので、下記に示します。

よく聞くアプローチ:
戦略=問題解決
見失われた考え:
戦略
=ダイナミックなプロセス
企業のゴール長期的な持続的優位性価値の創造
戦略策定のリーダーシップCEOとコンサルタントCEOこそが戦略策定者:アウトソースしてはならない
戦略の「形」左脳的分析に基づいた、変更してはならないプラン新たな情報を取り入れ、進化していく有機的プロセス
時間軸短期集中の戦略策定後、比較的長期の実行フェーズが来る毎日が戦略策定と実行の繰り返しで、「終わり」はない
取り組み方長期にわたって現在の戦略を守り抜く長期にわたり優位性を強化し企業を進化させる

 ここで、ミンツバーグ教授が触れていない大変重要な点は「企業のゴールとは価値の創造である」(確か、ドラッカーは「顧客の創造」と言ったと思いますが、同じような意味でしょう)というところです。ハーバードのエグゼクティブプログラムで参加者に問われる「あまりにも基本的でなかなか経営者が答えられない質問」として、次の3つが挙げられています。日本の経営者・幹部にも考えてほしい質問です。

  • もしあなたの会社がなくなったら、だれが困るか? それはなぜか?
  • 同じく、一番困る顧客はだれか?それはなぜか?
  • どれくらいの時間であなたの会社の代わりとなる企業が現れるだろうか?

戦略プランニングの本当の役割

 戦略プランニング(本当の意味では戦略プログラミング)、プラン、そしてプランナー(戦略スタッフ)の価値、役割とは何か? 戦略スタッフはリーダー=意思決定者が良い意思決定をすることを助けることが仕事です。分析から戦略が生まれるわけではありませんが、分析は良い戦略策定に貢献することは間違いありません。

 よく「うちのトップは意思決定が遅い」などと言って自社の経営者をこき下ろしている「優秀」なスタッフがいますが、「トップが迅速に意思決定できるような情報をトップに提供できているのか」という質問に答えきれない場合が多いように思います。ミンツバーグ教授はそれぞれの役割と価値としてそれぞれ次のように指摘します。

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「リーダーは戦略スタッフを使い切れているか?」の著者

清水 勝彦

清水 勝彦(しみず・かつひこ)

慶應義塾大学大学院教授

東京大学法学部卒業。ダートマス大学エイモス・タックスクール経営学修士(MBA)、テキサスA&M大学経営学博士(Ph.D)。戦略系コンサルティング会社のコーポレィトディレクションを経て研究者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官