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第17回 まだら模様のグローバル化

2014年3月18日(火)

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 雪の降る中、自宅の玄関を出ようとすると、靴をしまった棚の上に、アマゾンから届いたばかりの本が置いてあることに気づく。購入者は長男、出資者は私。ちょっと手にとってみる。ドラッカーが書いた『New Realities』という本だ。序文を見るとこんなくだりがあった。

 この本は1989年に出版されたのだが、旧ソ連の崩壊を予告した本として有名になった。ソ連の崩壊はその2年後の91年。89年当時、ソ連崩壊の予測は常識に反するもので、かのキッシンジャーは「ドラッカーはおかしくなったinsane」と評した。

 しかし、ドラッカーは、数十年先に起こることは、既に現在、新しい現実new realitiesとして現われているのだという(その新しい現実は、過去数十年でできたものだ)。言い換えると、未来は現在の事実に既に先取りされている。理論の役割は、現在現われている断片的な事実を、構造化してまとまった形で提示することだとドラッカーは述べている。寒い日の出掛けに手に取ったおかげで、細かいところはすっ飛ばして、序文のエッセンスだけが頭に残った。参考までに本コラムの末尾にドラッカーの序文から一部英語で引用しておくのでご覧いただきたい。

 少し寒くなってきたのでともかく玄関を出る。降りしきる雪の中で目に入る、いつもと全く異なる、見えにくい情景は、まさにnew reality(新しい現実)だ。ふと、このコラムで書こうとしている「まだら模様」のグローバル化が、「まだら模様」の雪景色を介して、ドラッカーの「新しい現実」に繋がる。

 私が気づいた「新しい現実」の内容を一言で言えば、グローバル化に取り組む日本企業が、自社のこれまでの経営流儀とは異質な外資系的な特徴を取り入れはじめた結果、日本的なものと外資的なものが、自社の中で入り混じって「まだら模様」になっている、ということだ。言い換えれば日本企業が「部分的に外資化」したということである。私は、本コラムで、この新しい現実としての「まだら模様」の「現状」について解き明かすとともに、新しい事実が示唆する、日本企業の「未来」の姿を描いてみたい。

 他方、前回述べたように、「まだら模様のグローバル化」は一種の「外発的な変革劇」の1つであり、日本の歴史の中でみると3つの先行事例がある。3つの先行事例を「第1幕(起)」「第2幕(承)」「第3幕(転)」にたとえれば、「まだら模様」は「第4幕(結)」となる。

 そのような歴史的な流れに乗りつつ、先ほど述べたように「まだら模様」の「現状」と「未来」を描こうとすると、自然と、第4幕自体を、新しい「起承転結」として描いてみたくなってきた(実は、そのようにみてはどうかという会社の同僚からの助言もあった)。

 今回は、「まだら模様」のグローバル化の起承転結をあらすじの形で素描する。箇条書き的になってしまうが、観劇の前にお配りするあらすじ(アウトライン)と受け止めていただきたい。次回以降、あらすじの中で、重要な個所を1つひとつ、1回ごとに完結する形で取り上げていきたい。

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「第17回 まだら模様のグローバル化」の著者

キャメル山本

キャメル山本(きゃめる・やまもと)

デロイト ディレクター

外交官を経て、経営コンサルタントとして組織・人材のグローバル化を支援。BBT大学でリーダーシップを講義。2013年からグローバル人材育成の為のプログラムを開発・提供。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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