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「顧客」の定義を変えたセブン銀行の革新

第1回 不確実な環境、打破する戦略(下)

  • 慶応義塾大学ビジネス・スクール

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2014年6月19日(木)

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 慶応義塾大学ビジネス・スクールがビジネスパーソンを対象に開催している「公開講座シリーズ」の一部を紹介する本コラム。

 前回に引き続き、「不確実な環境、打破する戦略」と題して磯辺剛彦教授が行った講演をお届けする。

 最終回の今回は、米国のスーパーやセブン銀行、ペット保険などの事例を参考に成熟期に起こすイノベーションのあり方を解説する。  

(構成は小林佳代=ライター/エディター)

 環境が刻々と変わる中でも成長を期すため、企業は次の一手を考え続けなくてはなりません。特に現状を打破するようなイノベーションを起こすことを念頭に置く必要があります。成長期に起こすイノベーションと、成熟期に起こすイノベーションとは性質が異なります。

 今のような成熟期に起こすべきイノベーションは2つあります。1つはポジショニング・イノベーション、もう1つがビジネスモデル・イノベーションです。今回は、これらのイノベーションについて見ていきましょう。

 まず、米国のスーパーマーケットを事例に、ポジショニング戦略を説明します。日本のスーパーはどこも似たり寄ったりであまり差がありませんが、米国にはいろいろなタイプのスーパーがあります。自分の店をどのポジションに置くかというのが非常に重要な戦略となっています。

 ある調査会社が行った米国のスーパーの満足度調査があります。顧客満足度と、他者に推薦したい意向とを調べたところ、ともに高かったのはトレーダー・ジョーズ、ホールフーズ・マーケット、パブリックスなどでした。

 逆にウォルマート・ストアーズ、セーフウェイなどはあまり満足度が高くありません。ただし、満足度が低ければ業績が悪いかといえば、もちろん、そんなことはなく、ウォルマートは今年45兆円という世界トップクラスの売り上げ規模を誇ります。

 この調査で、スーパーを選ぶ理由を聞いたところ、「便利な立地」(67%)、「低価格」(54%)、「セール・販促の充実」(49%)、「品揃え」(41%)、「ワンストップショッピングが可能」(38%)などの項目が上位に入りました。

 では、満足度、推薦度がともに高いトレーダー・ジョーズはこれらの上位5項目の中でどれぐらいの位置付けにあるのでしょうか。項目別ランキングを見ると、実は、品揃えで高い評価を得ているほかは、どれも上位には入っていません。ただし、「雰囲気」「迅速なチェックアウト」では第1位の評価を、「清潔さ」、「妥当な価格」「接客」では第2位の評価を得ています。

 ホールフーズやパブリックスも同様の傾向です。顧客がスーパーを選ぶポイントと、そのスーパーで満足しているポイントとは全く違う。ここから分かるのは、ごく当たり前の、誰もがいいと思うような「便利で安くて品揃えがいい」といったポイントに力を入れても、ユニークなポジションは取れないということ。企業の立ち位置を決め、ある一部で「我が社だけ」という飛び抜けたものを創ってこそ、戦略が機能するのです。

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