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第20回 知っていますか? A4よりA3を使いこなす日本企業の底力

2014年8月27日(水)

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 前回は、日系企業の組織マネジメント方式と外資系企業の組織マネジメント方式が、まだら模様に混ざることについてお話しした。

 まだら模様のグローバル化を考えていく際に、最も大切なのは日系企業の組織と外資系企業の組織の間における「組織原理」の違いである。このコラムで取り上げている緑と青の違いのエッセンス部分は、まさにこの組織原理レベルでの違いである。組織原理の中でも、とりわけ「情報処理の作法」や「コミュニケーションの作法」が曲者である。例えば、まだら模様を生じる主因の1つである買収後統合(post merger integration、PMI)において、つまずくのも実は、情報処理やコミュニケーションを含めた組織原理の差異によることが多い。

 ところが、この組織原理レベルの違いは分かりにくい。直接は見えにくい。ミッション・ビジョン・バリューや戦略、組織構造、プロセス、人事制度は、少なくともそれを書き表したものがあるからお互いにある程度理解できる。しかし、緑陣営と青陣営双方にとって、それぞれの組織原理は当然のこと(前提)であり、あえてそれが何であるかは表現していない。

 今回は、この重要だが見えにくい「組織原理の違い」について、それがたまたま「形」として現われている「あるモノ」を取り上げてお話ししたい。

 それは意外なところに現われていた。それは結構深くて広い。「あるモノ」とは何か?

 それはA3用紙とA4用紙である。

 緑の日系企業の組織におけるものごとの捉え方と伝え方は、すべての情報をA3用紙1枚に盛り込むことに象徴されているのではないか。他方、青の外資系企業の組織におけるものごとの捉え方と伝え方は、A4用紙(パワーポイントなどのスライド)をかなりのページ数で束ねた紙芝居的なストーリーに象徴されているのではないか。これから両者を比較してみたい。

A3とA4の差異の意味に気づいたきっかけは買収案件だった

 A3とA4の比較をしようと思ったきっかけは、日本企業が外国企業を買収する際の買収監査であるdue diligence(DD)や買収をクローズして買収後の統合であるPMIのときである。そういう場合、買収対象の外国企業についての情報が、A4のスライドにまとめられて、日本の本社に送られてくる。

 ここでA4に書かれた英語をそのままA4の日本語に訳すだけでは変換作業は終わらない。日本側クライエント企業はA4の英語をA4の日本語にしたうえで、さらにA4の日本語をA3の日本語に変換する。A3はA4の2倍の大きさだから、単純にA4用紙2枚をA3用紙1枚に張り付けるだけであれば、話は簡単だ。ところがそうは問屋がおろさない。

 A4というストーリー調のレポート20~30ページ分を、A3用紙2~3枚に納めるという大要約が必要だ。しかも、そういう大集約をするA3化作業は、標準化されていない。A3をどのように埋めるかには、各企業独特の方式があり、ややっこしい。

 私はこういう翻訳・大変換作業をするたびに、「青色の外国企業同士なら、翻訳も要らないし、A3への変換も要らないから楽でいいのに」と思いつつ、しかし、それにしてもA4方式とA3方式は一体なぜこんなに違うのだろうと疑問に思っていた。その疑問にこれから自分で答えてみたい。

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「第20回 知っていますか? A4よりA3を使いこなす日本企業の底力」の著者

キャメル山本

キャメル山本(きゃめる・やまもと)

デロイト ディレクター

外交官を経て、経営コンサルタントとして組織・人材のグローバル化を支援。BBT大学でリーダーシップを講義。2013年からグローバル人材育成の為のプログラムを開発・提供。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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