• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「目的」「強み」「範囲」を含めた戦略構築を

第3回 成功する企業の「マニフェスト」(上)

  • 慶応義塾大学ビジネス・スクール

バックナンバー

2014年9月17日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 慶応義塾大学ビジネス・スクールは2013年からビジネスパーソンを対象とした「公開講座シリーズ」を開催している。最先端の経営学研究の成果を一般に公開し、様々なビジネスシーンで生じる課題の解決に役立てる視点を提供するのが狙いだ。2年目となる今年は12月までに全7回の講座を開く予定。日経ビジネスオンラインではその講座の一部を紹介していく。

 8月4日、慶応義塾大学三田キャンパスで特別公開講座が開催され、米ハーバード・ビジネススクールのスティーブン・P・ブラッドリー名誉教授が「成功する企業の『マニフェスト』(Can You Say What Your Strategy Is?)」と題して講演を行った。

 ブラッドリー名誉教授は多くの企業が組織内で戦略を共有できていない現状を指摘。経営幹部が明確に戦略を発信、説明する重要性を説く。優れた戦略には「目的(objective)」「強み(advantage)」「範囲(scope)」という3つの要素が含まれているとして、「OAS戦略ステートメント」構築を訴えた。

(構成は小林佳代=ライター/エディター)

スティーブン・P・ブラッドリー(Stephen P. Bradley)氏
1963年米エール大学卒業(電気工学専攻)、65年米カリフォルニア大学バークレー校修士、68年同校博士(オペレーションズリサーチ)。IBM勤務を経てハーバード・ビジネススクール教授。専門分野は競争戦略及び企業戦略。特にテクノロジーが産業構造及び競争戦略に与えるインパクトに関する理論の大家である。現在、同行の2つのエグゼクティブ向けプログラム“Designing and Executing Strategy - China”“Aligning and Executing Strategy - India”の教務主任。近著に『The Broadband Explosion:Leading Thinkers on the Promise of a Truly Interactive World』(Harvard Business School Press、2005年)などがある。(写真:陶山 勉、以下同)

 ビジネス環境が劇的に変わる中、不確実性に対処しながら競争に打ち勝つ戦略の重要性は増しています。

 ところが、実際には自社の戦略を端的に、簡潔明瞭に説明できていない企業幹部が多い。

 かつて、「Fortune500」の企業幹部に対し、自社戦略を語ってもらう調査をしたことがありますが、一貫したステートメントが出てこない企業が多かった。同じ会社の経営幹部でも、それぞれ言うことがバラバラなのです。これは大変大きな問題だと思っています。

 今、業種を問わず環境の変化が起きています。グローバル化、規制緩和、そしてテクノロジーの発達がそれを促しています。変化は極めて複雑であり、企業は業種を問わず、従来にない新しい競争にさらされています。

 競争に打ち勝ち、これまでの強みを維持するためには、新しい戦略、新しい組織が必要です。従来のような階層にのっとった構造では、もはや変化に対応しきれません。限定的な、ネットワークを組むことを前提とした、情報通信の技術を使った新しい事業活動が必要になってきます。そうなると、従来の報酬体系や人事制度では成り立たなくなります。

 重要なのは、組織内のすべてのメンバーが、新しい戦略について統一した認識を持っていることです。

 社員の間では、こんな発言が出ることがあります。

 「最初から上司はこの提案に否定的だったのに、自分は6ヵ月間もムダな時間を費やしてしまった」

 「新しいサービスのアイデアがあるが、本当に進めていいのかどうか分からない。他のグループからサポートは得られるのか?」

 「仕事が多すぎて何を優先すべきか分からない。方向性を示してほしい」

 一方、経営幹部からはこんな声が聞こえます。

 「6カ月も前に却下したはずなのに、なぜその契約にまだこだわっているのか」

 「この部署が主導して事業を進めるべきなのに、なぜしないのか」

 「新しい技術を導入せよと言ったのに全く進んでいない。これでは成長戦略を実行できない」

 これらの発言は、いずれも、社員が戦略に関する共通認識を持っていないために出てくるものです。

 戦略自体を構築していないという企業はほとんどありません。ただ、中には戦略を何百ページもの文書にまとめ、カギのかかった棚にしまって役員10人しか見られないようにしているような企業があります。また、一生懸命、賢い戦略をまとめているものの、経営幹部が理解していなかったり、社員に対して明確に発信、説明できなかったりする企業があります。これでは社員は誰も、戦略に沿った適切な行動を取れません。

コメント0

「慶応ビジネス・スクール エッセンシャルズ」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

企業や官公庁の幹部のメールボックスの内容が、まるごと数十万〜数百万円で売られている事例もある。

名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官