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あなたの会社の戦略、40語で語れますか?

第3回 成功する企業の「マニフェスト」(下)

  • 慶応義塾大学ビジネス・スクール

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2014年9月30日(火)

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 慶応義塾大学ビジネス・スクールは2013年からビジネスパーソンを対象とした「公開講座シリーズ」を開催している。最先端の経営学研究の成果を一般に公開し、様々なビジネスシーンで生じる課題の解決に役立てる視点を提供するのが狙いだ。2年目となる今年は12月までに全7回の講座を開く予定。日経ビジネスオンラインではその講座の一部を紹介していく。

 8月4日、慶応義塾大学三田キャンパスで特別公開講座が開催され、米ハーバード大学・ビジネススクールのスティーブン・P・ブラッドリー名誉教授が「成功する企業の『マニフェスト』(Can You Say What Your Strategy Is?)」と題して講演を行った。

 前回、優れた戦略には「目的(objective)」「強み(advantage)」「範囲(scope)」という3つの要素が含まれていることを説明した。今回は具体的な企業事例でそれを肉付けする。45年間黒字を続ける米サウスウエスト航空、金融危機の時にも顧客の損失を最低限に抑え評価を高めたエドワード・ジョーンズなどを紹介。40語程度の簡潔明瞭な戦略ステートメントを社員全員が認識することの重要性を強調した。

(構成は小林佳代=ライター/エディター)

スティーブン・P・ブラッドリー(Stephen P. Bradley)氏
1963年米エール大学卒業(電気工学専攻)、65年米カリフォルニア大学バークレー校修士、68年同校博士(オペレーションズリサーチ)。IBM勤務を経てハーバード大学・ビジネススクール教授。専門分野は競争戦略及び企業戦略。特にテクノロジーが産業構造及び競争戦略に与えるインパクトに関する理論の大家である。現在、同行の2つのエグゼクティブ向けプログラム“Designing and Executing Strategy - China”“Aligning and Executing Strategy - India”の教務主任。近著に『The Broadband Explosion:Leading Thinkers on the Promise of a Truly Interactive World』(Harvard Business School Press、2005年)などがある。(写真:陶山 勉、以下同)

 前回、優れた戦略は「目的(objective)」「強み(advantage)」「範囲(scope)」という3つの要素を含んでいること、企業はこの3要素を盛り込んだ「OAS戦略ステートメント」の構築を目指すべきであることを説明しました。

 今回は具体的な企業を取り上げながら解説していきましょう。

 まず、米サウスウエスト航空の戦略ステートメントを紹介します。

「短距離路線を小規模空港間で運行しサービスの簡素化、増便、ゲート回転率の向上により、格安航空会社として常に年15%成長を達成する」

 おそらく15~20年ぐらい前のものです。「OAS」の要素が見事に入っています。

 サウスウエスト航空の社員に会ったら、誰でもいいので試しに自社の戦略を聞いてみてください。ほぼこれに近い回答が戻ってくるはずです。

 サウスウエスト航空は45年間、全ての四半期で黒字を続けてきています。なぜそれが可能なのでしょうか。

 同社の経営方針には以下のような特徴があります。機内食は出さない、バゲッジトランスファーもしない、ほかの航空会社との接続運航をしない、航空機はボーイング737に統一する、機材を効率よく使い回す、ゲート使用を15分に限定するなどです。

 OAS戦略ステートメントに沿い、とにかくコストを徹底的に抑えています。だからこそ格安航空券を提供しても、十分に利益が出る。最も収益性の高い航空会社になっているわけです。

 では、「OAS」それぞれについて具体例を見ていきましょう。

 「OAS」の「O」、目的に関してはボーイング社を例に取り上げます。1990~2000年、2001~2010年と2つの期間に分けて見てみます。

 前者の期間、ボーイング社の目的は「ナンバーワンになること」でした。その間、同社の株価は、米国の代表的な株価指数「S&P500」とほぼ同じ動きをしていました。

 後者の期間ではボーイング社は目的を変え、「世界で最も利益率の高い会社になること」としました。以来、株価は「S&P500」よりもはるかにパフォーマンスが良くなっています。

 量を追っていた時期には、ピーク時の需要に合わせて生産できるように工場を構える必要がありました。利益率を追うようになると、効率良く生産するために工場を閉鎖することも出てきます。結果的に、それによってボーイングの収益力は向上し、経営体質はより強固なものとなりました。

 目的の選択は業績などに大きな影響を与えます。その目的によって、組織内の人々の行動が動機付けられるからです。

 目的を設定する際には、シンプルで、広がりがあり、評価可能なものを選ぶことが大切です。そして、利益率、規模、シェアなど、どんな側面でもいいので、ちょっと背伸びすることを意識します。絶対的数値でも相対的数値でも構いません。いずれの場合も期限をきっちり定めることが重要です。

 できれば目的は1つがいいのですが、複数になる場合は優先順位を明確にします。

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