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下請けだけでは、自分で考えることができなくなるぞ

最終回:東京駅を再生したタイルメーカーを再生する

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2014年10月3日(金)

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大正14年創業のアカイタイル。近年まで、大手住宅設備メーカーに売り上げの90%を依存していた。新築住宅やビルの建設が減り、中国製品との価格競争が激しさを増す中で業績は苦しくなっていた。

そんな時、新事業として昔からある建物の補修用タイルに注力。東京駅丸の内駅舎の修復用タイルを受注した。ほかにも、東京駅前の旧東京中央郵便局や東京工業倶楽部会館など、国内の歴史ある建造物のタイルを次々と受注している。その裏には、多品種少量生産に切り替えていくためのカイゼンがあった(前回の記事はこちらをご覧ください)

 山田の指導先の一つに、愛知県常滑市のタイルメーカー、アカイタイルがある。常滑焼で知られる焼き物の産地に創業して約90年。タイルの原料となる土は、現在ではほとんどが海外産だ。

 山田がアカイタイルに注目しているのは、過去に辿ってきた軌跡が多くの中小企業の参考になると考えているからだ。

 アカイタイルは長い間、売上高の約90%を大手住宅設備メーカーに頼ってきた。しかし、受注減が続き、ここ数年で約60%まで低下。今後も減り続ける見通しだ。

やまだ・ひとし
カイゼン指導のPEC社長。トヨタ生産方式の創始者、大野耐一氏に師事、ソニーやキヤノンを始めとする製造現場のカイゼンを手がけた。食品や家具など中小企業のカイゼンに活動を広げている(写真:堀 勝志古)

 背景には2つの理由がある。1つは低価格帯商品で海外製の存在感が増していることだ。「一般的な新築住宅に使うタイルでは、中国産の価格は国産の約3分の1。見た目や質感で大きな見劣りもない」と社長の赤井祐仁は話す。中国メーカーは人件費の安さに加えて原料採取地に近く、コスト競争で勝てる見込みはない。

 もう1つは、不況が長引いた中で、国内では中級以上の製品に対する需要が低迷していることだ。高価格帯でこそ生きる技術優位性を持っていても、コストパフォーマンスを重視した建築物が増えている昨今、高機能タイルを使う建築物は少ない。

下請け依存の落とし穴

 それだけではない。山田によると、大手の下請けに依存した経営には別の落とし穴がある。現場が指示待ちになり、自身で作り方を工夫したり、新たな素材を見付けたりといった意識がなくなることだ。

 「大企業から製法や原料などを細かく指定され、場合によっては、原料そのものを供給される。そんな仕事が当たり前になれば、従業員に自主性がなくなるのは当然だ」と山田は話す。価格決定権が相手にあり、製造原価も筒抜けとなれば、適正な利幅の確保も難しい。

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