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社員のライフスタイルにも目配り必要な時代に

第4回 日本の人事管理の今後(上)

  • 慶応義塾大学ビジネス・スクール

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2014年10月21日(火)

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 慶応義塾大学ビジネス・スクールは2013年からビジネスパーソンを対象とした「公開講座シリーズ」を開催している。最先端の経営学研究の成果を一般に公開し、様々なビジネスシーンで生じる課題の解決に役立てる視点を提供するのが狙いだ。2年目となる今年は12月までに全7回の講座を開く予定。日経ビジネスオンラインではその講座の一部を紹介していく。

 9月10日、慶応義塾大学三田キャンパスで大藪毅専任講師の公開講座が開かれた。テーマは「日本の人事管理の今後」。話題のトピックを織り交ぜながら、企業にとって最重要課題の1つである「ヒューマンリソースマネジメント(HRM)」について考察する。

 大藪講師は、まず初めにHRMを取り巻くビジネス環境の変化を説明。次に日本のHRMの成り立ちを振り返った上で、現在のHRMが、めまぐるしい変化に対応しきれなくなっている現実を指摘した。 

(構成は小林佳代=ライター/エディター)

大藪 毅(おおやぶ・たけし)氏
1992年京都大学経済学部卒業。96年京都大学大学院経済学研究科修士課程修了。97年ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス産業関係学部留学。この間、新日本製鉄(現・新日鉄住金)、関西国際産業関係研究所に勤務。2003年慶応義塾大学大学院経営管理研究科専任講師。慶応義塾大学大学院健康マネジメント研究科、同医学部講師(医療政策・管理学教室)を兼担。博士(経済学・京都大学)。(写真:陶山 勉、以下同)

 今日は日本企業における人事管理の、これまでとこれからについてお話しします。まず現在のビジネスに起きていることについて軽くお話しした後、過去にさかのぼって日本の人的資源管理(HRM)の成り立ちを振り返り、そして今どのような変化が起きているか、最後にこれからどんな課題が浮上し得るかについて順にお話しします。

 最初に、現在のHRMを取り巻くビジネスの、質的な変化についてお話しします。

 ビジネスの本質は、言うまでもなく付加価値を生み出すことです。その付加価値も時代とともに変わります。この20年では具体的に言うと、「連続・改良型」から「非連続・創出型」へと転換しています。

 テレビを例に考えてみます。私が小学校に入った頃、テレビはブラウン管で、チャンネルを変える時にはダイヤルをカタカタ回していました。次にボタンでチャンネルを変えられるようになり、やがてリモコンが登場しました。

 これらは典型的な連続・改良型ビジネスです。1970~80年代の日本の工業製品はモデルチェンジをするたびに、こういう形で付加価値をアップさせてきました。

 しかし、今の時代に求められる付加価値は異なります。例えば、携帯電話。ついこの間まで画面は白黒、折りたたみ式の端末をカチャッと開けて電話をかけていました。そこに「iモード」に代表される情報端末の機能が付くようになり、やがてPCの機能を付加して、画面が大きく操作性が高いスマートホンへ進化していきます。

 3~4年ごとにブレークスルーが起き、新しいコンセプトに基づく、新しい市場が生まれ続けています。これが非連続・創出型の付加価値です。

 モノ作りだけでなく、サービスも同じです。よって企業は消費者の予想を上回るモノ、サービスを生み出し続けることが求められるという、非常に厳しい環境の中で活動をしています。

 もう1つの環境変化として、企業経営が「輸出モデル」から「グローバルモデル」へと転換したことが挙げられます。

 従来、企業が付加価値を生産する場所は日本国内でした。今ではグローバルネットワークが構築され、研究開発、営業だけでなく、さらに上位の戦略に関する意思決定機能が各国に移動しています。

 一方、日本の社会において労働意識が変化しています。大きく影響したのは、やはり90年代のリストラや能力主義、業績主義による終身雇用イメージの低下。20年ぐらい前に比べると転職労働市場も拡大しています。結果として、ビジネスパーソンは会社への忠誠心より、自分の専門性やプロフェッショナルを磨く方向に関心を抱くようになっています。

 これらの様々な変化に、旧来のHRMは節々で対応できなくなっているというのが実情ではないでしょうか。

 市場の変化が大きく速い中で、どんどん異質なものを作り続けることになると、固定した組織体制ではなかなか対応できません。そこでこの10年ぐらい組織マネジメントの基本として重視されているのが「チーム」です。

 例えば、あるプロジェクトは3~4人の少数精鋭でやる。あるプロジェクトは100人、200人規模でやる。あるいは200人、300人規模の大プロジェクトでありながら、ある特定部分の機能は少数精鋭でやる――という具合に、課題、タスク、戦略によって、組織の単位とマネジメントをフレキシブルに変えていくことが求められます。当然、中央集権ではやっていけません。状況に応じた自律・分散・協働型組織への転換が必要です。

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