• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

社外取締役の時代が到来した

「選任するか否か」から一足飛びに複数化へ

2015年2月5日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 今年、日本の取締役会が大きく変わる。

 前回、昨年末の選挙における自民党の大勝により一段と注目を集めている安倍政権の成長戦略(「アベノミクス」第3の矢)において、企業経営の仕組み(コーポレートガバナンス)の改革が目玉とされていることについて述べた。

 今回は、コーポレートガバナンス改革の中でも、核心とも言える日本の取締役会の改革、特に複数の社外取締役の導入について説明していこう。安倍政権の成長戦略のもと、会社法改正によって社外取締役が事実上強制されたと思った矢先、コーポレートガバナンス・コードによって一足飛びに社外取締役の複数化まで行き着いた。社外取締役を「選任するか否か」どころか、「複数選任するか否か」という段階すらも素通りしてしまった観がある。世の中は一変したのである。

定着しなかった日本の社外取締役

 そもそも、社外取締役という言葉が法律に初めて登場したのは2001年の商法改正の時だった。この改正は、それまでの取締役のうち一定の要件を満たすものを社外取締役と定義し、この社外取締役が会社に対して負う責任を軽減する仕組み等(責任限定契約制度等)を新設することにより、社外取締役となる者のリスクをできるだけ小さくして社外取締役になりやすい環境を整えるものだった。

 しかし、この改正後も日本企業に社外取締役は定着しなかった。東証一部上場企業ですら、2012年時点で社外取締役を導入した企業は55.4%に過ぎなかったのである。

 このような状況が、この2年で決定的に変わった。2014年の時点では、東証一部の約1800社のうち、社外取締役を1名以上選任している会社は74.3%にも達し、2012年から20%近くも上昇したのである。その決定的な理由こそ、安倍政権が、日本企業の「稼ぐ力」を高め日本経済の成長を図るための手段として、コーポレートガバナンスを取り上げ、社外取締役制度の改革に着手したことである。

 前回も述べたように、安倍政権は、約324兆円にも及ぶ日本企業の内部留保(現預金等)を積極的に投資に活用し、経済成長の起爆剤にしようと考えていると言われる。そして、内部留保(現預金等)を活用させるための方法として、社内のしがらみや慣習に縛られず社長に物申すことができる社外取締役を導入することで、取締役会に経営者の背中を押させようというのである。

 では、安倍政権のもと、具体的にどのようなことが起きたのかを見ていこう。

会社法の改正による「事実上の強制」

 まず、安倍政権は、2013年6月の成長戦略で「会社法を改正し、外部の視点から、社内のしがらみや利害関係に縛られず監督できる社外取締役の導入を促進する」として、社外取締役の積極活用を宣言した。これを受けて約1年後の2014年6月に成立した改正会社法は、社外取締役の選任を事実上強制したのである。

 「事実上強制」したとはどういう意味か。社外取締役の選任を法的に義務付けることについては、以前から経団連をはじめとする経済界からの反対が強く、今回の改正でも、形の上では法的な義務付けは見送られている。しかし、自民党内での精力的な議論等の結果、上場会社等において社外取締役が1人もいない場合には「社外取締役を置くことが相当でない理由」を定時株主総会で説明しなければならないとの規定が新たに置かれた。これが重要である。

コメント0

「成長戦略としてのコーポレートガバナンス」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

意外なことに、伝統的な観光地が 訪日客の誘致に失敗するケースも 少なからず存在する。

高坂 晶子 日本総合研究所調査部主任研究員