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「満足度調査で5点満点中4.5点」ではイマイチな理由

「問題解決」の前に読みたい『データはウソをつく』

2015年4月10日(金)

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今回取り上げるのは――
谷岡一郎『データはウソをつく―科学的な社会調査の方法』(ちくまプリマ―新書)

 前回は「なぜわが社は「何億円もの失敗よりタクシー代にうるさい」のか?」というタイトルで、パーキンソンの法則を取り上げたところ、大変多くの方に読んでいただきました(おそらく、この連載始まって以来最高)。なるほど、多くの方がご苦労されているのだなと改めて思いました。

 こうした悩みの背景には「どうしたら会社がもっと良くなるか」「業績を上げるにはどのような施策を打ったらいいか」などなど、常日ごろ会社の中で直面する様々な問題があるのだと思います。

 今回この本を取り上げたのは、4月ということもあり、そうした問題解決に不可欠なデータ収集や分析をする際、ちょっと立ち止まって考えたらどうかという提案をしたかったからです(注1)。新年度で「やるぞー」となっているところに水を差すようで恐縮ですが、本当にあなたが解こうとしている問題は「正しい」のでしょうか? 当たり前ですが、「間違った問題」を解こうとしても、なかなか解けませんし、場合によっては解いた結果、会社の業績がさらに悪化する……なんてことにもなりかねません。

(注1)ちなみに、私は慶應ビジネススクールの2年生のゼミの2回目に、毎年本書の姉妹書といってもいい同じ著者の『社会調査のウソ』を使っています。今回、そちらでなく本書を取り上げたのは、本書にいくつか掲載されている、いしいひさいち氏の漫画がとっても魅力的だったからです。

 問題を認識する第一歩、それは事実の把握です。「当然でしょう」ということなのですが、実はこの辺りが難しいのです。実際、私は2009年にスタンフォード大学の看板教授2人が著した『Hard Facts, Dangerous Half-Truth, & Total Nonsense』という本を訳したことがありますが(邦題『事実に基づいた経営』)、いまだに医療でさえ十分客観的なデータに基づいて行われていないといった話が山のように出てきます(最近、日本でもいくつか医療過誤のニュースを耳にしますが、関係がありそうです)。またついこの前、2015年3月29日の日経新聞でも「コレステロールの取りすぎはよくないというのは、根拠がない」なんていう記事がありました。これまでのことなんだったのーと、唖然としました。

 最近「ビックデータ」なんていうのがはやりで統計学に関する本もベストセラーになったりしていますが、本コラムでは分析の方法や統計についての複雑な話をするつもりは毛頭ありません。データ分析などはソフトウエアにやってもらったらいいので、そうした分析の前提となる「事実の見方」「分析の姿勢」を考えるのが今回の主旨です。

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「「満足度調査で5点満点中4.5点」ではイマイチな理由」の著者

清水 勝彦

清水 勝彦(しみず・かつひこ)

慶應義塾大学大学院教授

東京大学法学部卒業。ダートマス大学エイモス・タックスクール経営学修士(MBA)、テキサスA&M大学経営学博士(Ph.D)。戦略系コンサルティング会社のコーポレィトディレクションを経て研究者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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