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私は稲盛さんと「愛馬進軍歌」を歌った

第1回:元京セラ役員が、コンパの源流を語る

2015年4月13日(月)

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最強組織をつくる経営手法として広まりつつある「稲盛流コンパ」。約50年前に稲盛和夫氏が生み出した新しい飲み会のスタイルは、社員の心を変え、組織の力を引き上げる。この連載では、稲盛流コンパの全貌を明らかにしていく。初回は元京セラ役員の小山倭郎(しずお)氏と共に、コンパの源流をたどろう。

 稲盛流コンパの源流を知る人物の一人が、京セラの元役員、小山倭郎氏だ。小山氏は、京セラで取締役まで務めた後、KDDIで執行役員と顧問を歴任し、2006年に引退した。京セラ入社は1965年。当時、稲盛氏はまだ専務だった。

 京都セラミックという京セラの前身会社は、稲盛氏の自己資金でつくった会社ではない。京都の碍子メーカー、松風工業で技術者として働いていた稲盛氏は、上司と対立して退職。日本を離れ、知人のいるパキスタンで働こうと準備していたとき、それを見かねた支援者たちが資金を出し合い、59年、稲盛氏のために設立したのが京都セラミックだ。実質的な社長は稲盛氏だったから「京セラは稲盛氏が創業し、最初から稲盛氏が社長を務めた」と誤解されることが多いが、創業から7年間は、当初が取締役技術部長、後に専務の肩書だった。

1980年代のコンパ風景。コンパの最後に、肩を組んで社歌を歌う稲盛氏(右から4番目)たち(写真提供:京セラ)

 小山氏は、この専務時代の稲盛氏を知っている貴重な人物である。京都駅に直結したホテルグランヴィア京都のラウンジを取材場所に指定した小山氏は、約束時間のきっかり5分前にやってきた。現役引退後は、京セラのOB会で役員を務めたり、地元の仲間と卓球を楽しんだりと、悠々自適の生活を過ごしているという。

 「稲盛さんは几帳面な人でして、昔は壁の端から端に真っすぐ糸を張って、オフィスの机の配置がその糸と少しでもずれていると、私たちに直させたものです。書類の置き方でも、四角い机の辺に対して、きちんと平行になるように置くことをしつけられました。そうしたことが私もすっかり習い性になりましてね。例えば卓球台が壁と平行になっていないと、ものすごく気になって仕方がない。今朝近くの体育館で卓球をしたときも、卓球台をずりっと動かして修正してきました(笑)」

 京セラの役員には歴代の社長を含め、気さくな人が多い。役員登用には能力や実績はもちろんだが、それ以上に人柄を重視すると、京セラの関係者から以前聞いたことがある。小山氏もそんな一人なのだろう。インタビューは終始和やかに進んだ。

「言葉に魂を込めて話をせなあかん」

小山さんが参加した最初のコンパを覚えていますか。

小山:ええ。新入社員研修を2週間受けて、その最終日の夜にコンパがありました。専務だった稲盛さん1人を同期の11人で囲みましてね。いわゆる車座というやつですよ。3時間くらいやったかな。学生時代はよくコンパをしたものですが、まさか会社でもコンパがあるとは、ちょっと驚きました。

今から50年前ですね。その最初のコンパで稲盛さんはどんな話をしたのですか。

小山:「まずは(京都の)中京区で一番になる。次に京都で一番、日本で一番、そして世界一のセラミックメーカーになるぞ」と私たちの前で宣言しました。まだ従業員が200人ちょっと、月の売上高が2000万円ほどの中小企業だった頃ですよ。

 そして稲盛さんは、こうも言った。 「不言実行という言葉があるけれど、私は有言実行のほうが上だと思う。不言実行では周りの人に自分の誓いは分からないから、逃げ道が用意されている。しかし、有言実行なら絶対に成し遂げなければならない。自分はこうしたいと周りの人に夢を語り、一緒にその夢に向かって突き進んでいく。困難な道だが、世界一のセラミックメーカーという夢を君たちと一緒にやり遂げたいのだ」と。

稲盛流コンパの源流を語ってくれた元京セラ役員の小山氏

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「私は稲盛さんと「愛馬進軍歌」を歌った」の著者

北方 雅人

北方 雅人(ほっぽう・まさと)

日経トップリーダー編集長

1991年一橋大学社会学部卒業後、日経BP社に入社。日経ベンチャー(現日経トップリーダー)、日経レストランなど経営誌の編集部を経て、2010年より日経トップリーダー副編集長。17年1月より現職。中小企業経営のスペシャリスト。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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