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どの財産を相続したら有利なの?

「金額」の大きさだけで判断してはいけない理由

2015年4月23日(木)

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 前回のコラムでは、遺産分割協議に際して留意すべき点について説明しました。遺産分割協議は財産目録をもとに協議を行いますが、たたき台となる財産目録は、路線価や固定資産税評価額など国税庁が決めた税務上の評価額をもとにしているケースがほとんどだと思います。

 しかし、この評価額を見るだけで相続する財産を選んではダメです。場合によっては評価額と、売却したらいくらで売れるかの実勢価格とがかけ離れていることがあるからです。今回は財産評価の考え方について解説します。

なぜ税務上の評価ではダメなのか

 税理士が目指すのは、相続税の期限内申告です。従って、関係者全体の話し合いがスムーズに進むことを優先しようとします。このため「ホントはこの不動産より、金額は少なくても現金の方が有利なのに」とか「自分だったらこの財産は選ばないな」という発言は慎みます。

 各相続人が置かれている立場や財産構成、また所得の状況によって判断が異なるため、相続人全員のすべてについて把握できていない以上、無責任な発言はできないからです(仕事ではなく、友人からの相談であれば、はっきりと有利な方をアドバイスしますが……)。

 はっきり言えるのは、「税理士が行った評価額(税務上の評価額)をベースに、相続人同士で話し合いを行ってはいけない」ということです。

 税理士が行った評価を否定しているのではありません。税務申告用の評価と実勢価格がかけ離れている場合、換金価値(キャッシュバリュー)に大きな差が生じてしまうことがあるからです。

 一番分かりやすい例が、上場有価証券です。

 上場有価証券の評価は(1)相続開始日の最終価格(2)相続開始月の毎日の最終価格の平均額(3)相続開始前月の毎日の最終価格の平均額(4)相続開始前々月の毎日の最終価格の平均額の中で、一番低い金額で評価します。

 被相続人の四十九日が終わった頃から分割協議の話し合いが始まるとすると、相続開始後に下落している株式もあれば上昇している株式もあり、下手したら該当企業が倒産して、紙切れになってしまった株式もあるかもしれません。このように考えると、相続開始の前々月のデータで話し合っても意味がありません。

 分割協議で自分の有利に話を進めるためには、分割協議時点の評価額で判断すべきです。公平性を保つのであれば、譲渡所得税はかかりますが、すべて売却して現金で分け、投資したい人は自分の判断で行うのがよいと思います。

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「どの財産を相続したら有利なの?」の著者

内藤 克

内藤 克(ないとう・かつみ)

税理士

1962年生まれ。1985年中央大学商学部卒業(経営分析論)、1990年税理士登録。1995年税理士事務所開業、2010年税理士法人アーク&パートナーズ設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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