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「息子の教育資金が足りないんです」

奥さんにお金の悩みを正直に話しましたか?

2015年4月28日(火)

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 この連載では、銀行員の経験を通して身につけたさまざまなお金の知恵を、読者のみなさんの質問に答える形で、お伝えしていきたいと思います。

 私は、山形県の田舎町で生まれ、大学入学のために上京しました。大学卒業後に三井銀行(現・三井住友銀行)に入行し、25年間、勤務しました。勤務中には横浜と東京の支店で支店長を務めました。

 48歳のときに独立・起業。アパートを経営する一方、2012年には、田園調布に「SUGER COFFEE」を開店しました。普段は喫茶店の親父をしています。

 私には家族もありますが、それでも銀行を辞め、独立・起業することができたのは、フランスの経済学者のトマ・ピケティ氏が言うところの「r」の側の人間だからではありません。親や親戚が資産家で、その資産を受け継いだからではないということです。若い頃から、必要に応じて銀行からお金を借りて、あれこれ工夫しながら、資産を少しずつ増やしてきた結果です。

 お金について悩んでいるみなさんにアドバイスする際の、私の一番の強みは、お金を貸す側の銀行員の立場と発想を、よく理解していることです。

 例えば、住宅ローンを借りる際には、実は、みなさんがお持ちのクレジットカードの枚数が審査に影響してきます。枚数が多い人ほど、不利になってしまうのです。なぜでしょうか? クレジットカードには、たいていはキャッシング枠が付いています。無担保で現金が借りられるローン枠です。クレジット会社は、カード発行の際にあまり細かい説明はしないので、クレジットカードを作ったみなさんの方では、キャッシング枠を意識していないケースも多いでしょう。カードそのものを死蔵し、まったく使っていないこともあると思います。

 ところが、住宅ローンの審査をする銀行にとって、キャッシング枠はたいへん重要な情報ですし、明らかなリスクです。使おうと思えば、いつでも使えるわけですから、既に使っているものとみなして、審査をすることになります。

 6枚のクレジットカードを持っていて、6枚合計のキャッシング枠が300万円あったとすると、たとえその枠をまったく使っていなくても、300万円分は既に借り入れているとみなされて、その分、銀行が貸し出す住宅ローンの金額が小さくなってしまうのです。喫緊の必要もないのに作ったクレジットカードが、このような形で不利に働くことがあるのです。

 では銀行員は、お金を貸すとき、借り手であるみなさんの何を見ているのでしょうか。実は、3つのポイントがあります。1つは信用できる人なのかどうかという、資質です。2つ目はキャッシュフロー。収入と支出です。支出を収入以内に抑えることができる人かどうかです。実はこれができない人が多い。自分の収入と支出をはっきり把握していないために、身の丈以上の支出をして、生活がおかしくなってしまう人が非常に多いのです。3つ目は純資産です。これは資産から負債を引いたものですが、資産に対して負債がどの程度かを、常に意識した生活習慣を堅持できているかどうかです。この純資産が大きい人が、人から信用される人であり、資産を増やせる人だとみなされます。

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「元銀行支店長が教える“脱老後貧乏”のお金の使い方」のバックナンバー

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「「息子の教育資金が足りないんです」」の著者

菅井 敏之

菅井 敏之(すがい・としゆき)

元メガバンク支店長

1960年生まれ。学習院大学卒業後、1983年、三井銀行(現・三井住友銀行)に入行。2003年金沢八景支店長、2005年中野支店長。48歳で銀行を退職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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