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モメればモメるほど相続税は増える

親族間で税金を吊り上げるカラクリ

2015年5月7日(木)

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 昨年、弁護士の先生から相続の案件を紹介されました。この事例では、両親が亡くなって三人姉妹がモメてしまい、それぞれが別々の弁護士に依頼して協議が始まっていました。

 財産リストはすでに作成しているとのことでしたので確認したのですが、そのリストには被相続人である亡くなったお母様の名義以外の財産が多く、ビックリしました。

 名義変更されていた財産を、相続人がチェックした結果、名義変更はされているものの贈与は成立していないという主張のもと、被相続人の財産に戻し、分割協議の対象とされていました。せっかく被相続人が行った生前贈与が、相続人によって否定され、税金が増える結果となっていたのです。

 安易な名義変更が税務署に否認されるケースはよくありますが、相続人のモメ事が税額を増やしてしまう結果になった例です。今回は、モメればモメるほど増えてしまう相続税のカラクリについて説明します。

敵の敵は味方?

 冒頭で紹介した相続は、15年前に父親が亡くなっており、今回は母親が亡くなって、その相続が開始した、いわゆる二次相続でした。

 相続人の年齢は全員50代の三人姉妹で、それぞれ結婚して配偶者と子供がいました。亡くなった母親の近くに住み、父親から相続を受けた不動産を数件管理(名義は長女、次女、三女、母親)していた三女は、シングルマザーとして2人の子供を育てていました。

 15年間、姉妹と母親の物件を無償で管理していたことについて、何の疑問も持たず、またほかの姉妹も当たり前のこととして、特に気にしてもいませんでした。

 もともと父の相続時にトラブルがあったため、長女と次女の関係はあまり良くなかったのですが、母親が亡くなったことをきっかけに、父からも母からも特別扱いされていた三女に対する不満が湧き出て、相続の話し合いが始まるとすぐに「長女+次女」VS三女の構図ができあがってしまいました。

 三女も、母親の預金の引き出しについて姉たちに問い詰められるにつれて、理不尽な思いに駆られるようになりました。子育て、パート、そして父や母の老後の面倒をみながら、テナントとの交渉、不動産業者との打ち合わせや苦情処理に奔走した自分の苦労は何だったのだろう? と不満を募らせていきました。

 両親が亡くなった途端に重しが取れ、幼少時にまでさかのぼって家族が不公平感を募らすことはよくあります。二次相続はお互いの立場を尊重し、十分な配慮をしながら協議をすることが必要なのです。

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「モメればモメるほど相続税は増える」の著者

内藤 克

内藤 克(ないとう・かつみ)

税理士

1962年生まれ。1985年中央大学商学部卒業(経営分析論)、1990年税理士登録。1995年税理士事務所開業、2010年税理士法人アーク&パートナーズ設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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