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元気すぎたお父さんに困惑する相続人

愛人とその子供の存在は生前に家族に話しておくべき

2015年5月14日(木)

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 78歳のお父さんを亡くしたというAさん(55歳)のお話です。

 Aさんには、小さい時から結婚するまで一緒に暮らしてきた、Bさん(54歳)とCさん(52歳)の2人の弟がいて、5年ほど前にお母さんは他界しています。

お父さんが亡くなった後、特に遺言書はなかったので、お父さんの遺産を整理しました。すると通帳が出てきて、3000万円の預金があったとのことです。そこで、Aさんが金融機関に通帳と銀行印を持参し、お父さん名義の預金を下ろしに行ったところ、窓口で、「口座が凍結されて、預金の引き出しはできません。預金を下ろすには、お父様の出生から死亡までの戸籍、及び当行指定の相続届に相続人全員の署名、実印による押印、その印鑑証明、お父様の通帳、お届け印、キャッシュカードなどが必要です」と言われたということでした。

 そこで、Aさんは、苦労して、お父さんの出生から亡くなるまでの戸籍を取り寄せました。その戸籍を見たところ、お父さんは、Aさんらの家族を作る以前に結婚し、別の家族を持っていた過去があり、Aさんらには、異母兄姉のD子さんがいることが判明しました。

 Aさんらは驚きましたが、この異母兄姉のD子さんと連絡をとり、そのD子さんも含めて、遺産分割協議を成立させました。

 これで一件落着と思ったのも束の間、ある女性から、手紙が届きました。手紙に一度会いたいと書かれていたのでAさんが会ったところ、現れた女性から聞かされたのは、驚愕の事実でした。

 その事実を説明する前に、関連する用語などの解説をしておきましょう。

「口座の凍結」とは何か

 冒頭で口座の凍結という言葉が出てきました。金融機関は、預金者が死亡したという事実を知った場合、その口座から預金を下ろすことができないようにします。これを口座の凍結といいます。

 預金債権自体は分割債権といって、その性質上、相続人の頭数で割って、分割して行使することができる債権です。そうすると、各相続人であるAさん、Bさん、Cさんがそれぞれの法定相続分に応じて、金融機関に対して、預金の返還を請求することができるはずです。

 しかし、金融機関にとって、その窓口に来た人が預金者の本当の相続人かどうかわかりません。また、預金者に相続人が何人いるかによって、各相続人が請求できる額は変わりますが、金融機関は相続人の正確な人数を把握していません(実際に本件では後述するように、次から次へと相続人が出てきますし、それについてはAさんも把握していませんでした)。

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「元気すぎたお父さんに困惑する相続人」の著者

西原 正騎

西原 正騎(にしはら・まさき)

弁護士

インテグラル法律事務所パートナー弁護士。中央大学法学部、立教大学法科大学院卒。東京弁護士会所属、NPO法人遺言相続リーガルネットワーク所属。日本弁護士連合会若手法曹センター事務局幹事。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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