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不屈の闘志と高いモラル、今こそベトナムに注目だ

2006年5月8日(月)

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 中国で反日デモが発生して1年余りだが、今年はデモはなかった。当局が厳しくインターネットサイトや、出版物の監視を続けているためだろう。昨年の中国の反日デモで、日本企業の中で中国一辺倒の海外展開方針が見直されたせいか、ベトナムが注目されている。私の友人もホーチミン市の工業団地への進出を決めた。私は今年2月にベトナムを訪問したのだが、少し、生産基地としてのベトナムについて考えてみたい。

 ベトナムは南北を統一して以来30年余りになる。1986年の開放政策「ドイモイ(刷新)」以来、経済発展を図ってきたが、日本企業の進出は遅れており、日本からの実際の企業進出は意外なほど少ない。昨年の中国反日デモ以降ベトナム「調査ブーム」が続いており、私たちの見学先企業も、1日に2組も3組も見学希望があると悲鳴を上げていた。現在の在ベトナム邦人数は約3000人と言われ、中国にくらべれば遥かに少ない。日本企業が最も多いホーチミン市の日本商工会の会員数も300社に満たないという。

 ベトナム人の手先の器用さ、勤勉さは定評があるところだ。ホーチミンの街を歩いても、至る所で自動車やオートバイやテレビを分解したり、組み立てたりしているのが目につく。何でも分解し、使えるパーツを組み合わせて新しく組み立て、売り出す。また、識字率は約90%と先進国並に高い。私がベトナムに注目するのは、何と言っても30年間、圧倒的な力を持つ米・仏と闘い抜いてきたことだ。戦争を継続するためには、高いモラルがなければならない。字が読めなければ闘えない。我慢・辛抱ができなくては闘いを続けられない。組織的に物事を進める能力が無ければ勝利できない。どれもが、企業経営に必要な資質である。

進出先として十分検討に値する

 あれから30年たってはいるが、恐らくそのDNAは生き続いているだろうと思う。実際、私の学校には留学生が多いがベトナムの留学生は優秀だと思う。何人かで集まるとリーダーになっているのはベトナム人か、中国人だ。

 今回も訪問した企業の人たちは一様にベトナム人は、ほかの東南アジア諸国にくらべて優秀ではないかと言っていた。訪問したホーチミン市近くのクチに残されたゲリラ戦用のトンネルを見ても、ベトナム人の「忍耐力」に感心する。

 ベトナムで進出企業の方々に色々な話を伺ったが、基本は「ベトナムは世界でも残り少ない社会主義国であり、すべてを国家がコントロールする」ということだ。ほとんどの問題はそこから派生するのだが、主な点を要約すれば次の4つになりそうだ。

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「不屈の闘志と高いモラル、今こそベトナムに注目だ」の著者

橋本 久義

橋本 久義(はしもと・ひさよし)

政策研究大学院大学名誉教授

政策研究大学院大学名誉教授。東大卒後、通産省入省、製造業担当。1994年埼玉大教授。97年政策研究大学院大学教授、2011年から現職。現場に近いところで行政を・学問を!をモットーに多数の工場を訪問。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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