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【第6回】経産省が後押しする
下請け番組制作会社の逆襲

2006年5月8日(月)

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 ネットの普及に伴い、テレビ局の前に新たなライバルが出現しようとしている。テレビ局の下請けとして番組を作ってきた番組制作会社である--。

 現在、テレビマンユニオンやイーストといった大手から、零細企業まで大小合わせて約1000社の番組制作会社がテレビ局の番組作りに協力している。その番組制作業界にちょっとした異変が起きている。「テレビ局の下請けでは飽き足りない」。そう考えた一部の大手番組制作会社が自己資金を投じてネット向けに独自の番組を作り始めたのだ。

 ドラマ制作などを手がける番組制作会社の幹部は、「今後はテレビ局のために番組を作る比率を減らし、自らリスクを取って独自のコンテンツ制作事業を展開する」と意気込む。

 これまでのように番組の発注元であるテレビ局が、制作費を払ってくれるわけではない。赤字のリスクは覚悟のうえ。その代わりに自己資金で作るため、自由にコンテンツを活用できる。ネットだけではなく、様々なメディアを通じて事業展開し、利益を拡大させることが可能となる。ヒットすれば、制作費の何倍もの利益を得ることも夢ではない。

 下請けだった番組制作会社がテレビ局と対等の立場でコンテンツ競争を繰り広げる。そんな時代が間もなくやってきそうだ。

経産省という強い味方

 例えば番組制作会社が1億円の制作費をかけて、ネット向けの連ドラを作ったとしよう。ネットで公開して回収できるのは実のところまだ100万~500万円といった程度だ。勝負はネット配信後である。DVD化してヒットすれば、投資した1億円は軽く回収できる。グッズ販売も大きな収入になると言われる。今のところネットでの番組配信は、DVDや関連グッズなどの販売を促進させるための前宣伝といった活用法にとどまる。

 ただネットの潜在力は大きい。家庭に映像を送れるブロードバンド(高速大容量)回線は既に半数近い世帯に行き渡り、さらに増えている。1000万人規模を誇る巨大映像配信サイト「GyaO(ギャオ)」も急成長を続ける。

 バラエティー番組に強いある大手番組制作会社の幹部は、「これからはテレビ局はいらない。僕らがネットを通じて直接番組を視聴者に届ける」と鼻息が荒い。関係者の期待は大きく膨らむ。

 そうした番組制作会社の自立を支援している役所がある。コンテンツ政策を担う経済産業省である。経産省は番組制作会社がテレビ局の下請けに甘んじている状況を打破しようと、数年前から様々な政策を打ち出している。

「ネット狂騒時代、テレビ局の憂鬱」のバックナンバー

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「【第6回】経産省が後押しする
下請け番組制作会社の逆襲」の著者

吉野 次郎

吉野 次郎(よしの・じろう)

日本経済新聞社記者

1996年、日経BPに入社。2007年から日経ビジネス編集部で電機業界や自動車業界、企業の不祥事を担当。2015年4月から日本経済新聞社電子編集部に出向中。産業、経済事件を中心に取材・執筆する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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