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「飛び地の新規事業起こしに、大学発シーズを活用しました」

第3回 愛知製鋼

  • 丸山正明

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2006年5月19日(金)

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ボーダフォンの携帯電話
ボーダフォンが2006年4月に発売した携帯電話機「904SH」(シャープ製)

 携帯電話会社のボーダフォンは2006年4月15日に第三世代の携帯電話機「904SH」(シャープ製)を販売した。この携帯電話機は、超高精細液晶VGAを採用するなどの高性能ぶりが受け、現在ヒット商品になっている。「904SH」は“モーションコントロールセンサー”と名づけた新規の磁気センサーを搭載し、例えば夜に自分が向いている方向の星座を表示するアプリケーションなどの新機能を実現している。現在は、ゲームなど、一部のユーザーにしか受けないアプリケーション用に使われているが、将来は携帯電話機のキラーアプリケーションに成長すると予想されている。

 この新しいセンサーは、トヨタ自動車グループの特殊鋼メーカーである愛知製鋼(株価)が供給していることはあまり知られていない。同センサーは今後、携帯電話機用途に加えて、家庭用機器の新しい入力機器や、走行中の自動車の姿勢制御用などのキーデバイスに進化すると、愛知製鋼は予想する。

 愛知製鋼が全くの異分野であるセンサー事業に進出できた理由は、産学連携による技術シーズの導入効果である。名古屋大学発の独創的な研究成果を技術移転したうえで、他社には真似できない独自製品を事業化した成果である。この事業化を指揮した本蔵義信取締役に、事業化のポイントを聞いた。

理論的には既存製品の100万倍の高感度化が可能

──鉄鋼メーカーの愛知製鋼が、畑違いの携帯電話機向けの磁気センサーに参入できた理由は。

愛知製鋼の本蔵義信取締役
愛知製鋼の本蔵義信取締役

 名古屋大の毛利佳年雄教授(現・名誉教授)が1993年に発見したMI(磁気インピーダンス)センサーの研究成果を導入し、原理原則面で高感度な磁気センサーの製品化に着手した結果です。理論的には既存製品の100万倍、現時点でも1万倍も高感度化できると考えています。これは武器になります。

 現在は、携帯電話機向けの磁気センサーを事業化していますが、将来は自動車の姿勢制御などに使う磁気センサーを製品化します。自動車の高度な姿勢制御に不可欠な磁気センサーという武器は、トヨタグループの競争力強化に役立つと信じています。

──毛利教授の研究成果に着目したのは。

 毛利教授のMIセンサーの研究成果から感度が高い磁気センサーが製品化できると読んだ文部科学省傘下の独立行政法人 科学技術振興機構(JST、当時は新技術事業団)は、98年にMIセンサーを実用化するコンソーシアムを設けました。愛知製鋼もMIセンサーが高感度である点に着目し、自動車向けの磁気センサーを開発したいと考え、同コンソーシアムに参加しました。

 コンソーシアムに参加した多くの企業は、薄膜を利用する方式を模索しました。一方、愛知製鋼はワイヤーを利用する方式に固執しました。断面が四角いために角に磁束分布の特異点がある薄膜方式に対して、断面が円であるワイヤーは特異点を持ちません。当時、アモルファスワイヤーを製品化した素材メーカーも登場し、ワイヤー入手の問題も解消していました。

──製品化のきっかけは。

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