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【第8回】通信・放送の大改革、NHK焼け太りでどこへ向かう?

受信料収入減を埋めるネット進出にお墨付き

2006年6月8日(木)

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 通信・放送の改革が大詰めを迎えた。半年にわたって議論を重ねてきた竹中平蔵・総務相の私的懇談会「通信・放送の在り方に関する懇談会」が2006年6月6日、報告書を公表。実現に向けて自民党との調整という大詰めの段階に入った。

 一連の改革論議で格好の標的になったのが、不祥事で“まな板の上のコイ”となったNHKである。2004年夏に花形プロデューサーによる制作費の横領が発覚。ほかの不祥事も次々に明るみに出て、受信料の不払い拡大という前代未聞の事態に陥ってしまった。

 ところが、大胆なNHK改革案が盛り込まれた懇談会の報告書であるが、NHKに厳しい内容ばかりかというと、実はそうでもない。最終的にNHKは大きな成果を得ることになりそうである。

 NHKはネット事業で受信料以外の新たな収入源を確保することを数年前から画策。そして受信料の不払い拡大という非常事態を受けて、切実さは一気に増した。

 そんな中「通信・放送の融合」を旗印に掲げる総務相の懇談会が、NHKにネット進出を認めることを報告書に明記したのだ。自民党にも異論はない。

 なんとNHKは焼け太りの形でネット進出を認められる見通しとなった。実現するのは2007年と見られる。さて公共放送という枠を飛び出し、NHKはどこに向かうのか。

「みなさまのNHK」という幻想

 NHKのネット戦略を知るには、まずNHKを半世紀にわたって支えた受信料制度の虚像に迫る必要がある。

 受信料とは、NHKの運営を支える負担金である。テレビ受像機を持つ世帯から、NHKは受信料を集めることが制度的に認められている。NHKの番組を見ていようが、いまいが関係ない。

 ただし受信料の支払いを拒否されても、ペナルティーを科すことができない。それでも支払ってもらうために必要になるのは何か。NHKに対する視聴者の信頼は、もちろんそうだ。しかし、NHKが築いた強力な営業体制の存在も忘れるわけにはいかない。

 NHKが受信料の徴収にかけている費用は年間800億円にも上る。巨費を投じて、社内外を合わせて7000人もの営業マンで構成する体制を敷いている。営業マンが日々戸別訪問して受信契約を交わしたり、集金するという、まさにカネのかかる人海戦術を展開している。

 NHKの受信料収入は不祥事発覚前には6500億円に達していたが、その背景には収入の1割以上のコストをかけた強力な集金システムがあったわけだ。

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「【第8回】通信・放送の大改革、NHK焼け太りでどこへ向かう?」の著者

吉野 次郎

吉野 次郎(よしの・じろう)

日本経済新聞社記者

1996年、日経BPに入社。2007年から日経ビジネス編集部で電機業界や自動車業界、企業の不祥事を担当。2015年4月から日本経済新聞社電子編集部に出向中。産業、経済事件を中心に取材・執筆する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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