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取材拒否を続ける米IBM会長の謎

2006年6月12日(月)

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 6月9日金曜午前9時43分、米IBMのサミュエル・パルミサーノ会長兼CEO(最高経営責任者)は東京都内のホテルで、「Why Innovation? Why now?」と題して講演した。この講演は、IBMの顧客となっている企業の幹部に向けたものであったが、報道関係者の出席が認められた。2002年3月1日からIBMのCEOを務めているパルミサーノ会長が、日本の報道機関の前に姿を見せたのは今回が初めてである。

 パルミサーノ会長は30分間スピーチしただけで質問は受けなかった。記者会見は開かず、個別取材も受けない。CEOになって4年以上経つが、パルミサーノ会長は日本の報道機関の取材を一度も受けていないし、記者会見もしていない。

 日本やアジア諸国を軽視しているわけではない。パルミサーノ会長はしばしば、日本や中国、インドを訪れている。ここ数年、売り上げが伸び悩んでいるとはいえ、日本はIBMにとって米国に次ぐ大市場である。今年の初めにもパルミサーノ会長は来日しており、日本IBMに厳しい指示を与えていた。また、IBMにとって中国はもっとも成長が期待できる戦略市場であるし、インドはシステムエンジニアをIBMに供給する重要拠点である。

ルイス・ガースナー前会長兼CEO氏のやり方を踏襲

 実はパルミサーノ会長がマスメディアを拒否しているのは、日本に限ったことではない。欧米のマスメディアにもほとんど登場しない。雑誌に大きな写真付きで登場し、「ああ、本格的にメディアに対応したのだなあ」と分かる形で登場したのは、筆者が知る限り1回だけ。ちなみに、その雑誌はハーバードビジネスレビュー誌であった。同誌が取り上げたのは、IBMの戦略やビジネスについてではなく、大企業において価値観をどう築き浸透させるか、という深淵なテーマであった。このテーマを選んだのは、同誌ではなく、IBMだったと思われる。

 メディアに徹底して出ない流儀は、IBMの前会長兼CEOであったルイス・ガースナー氏のやり方を踏襲したものである。なにしろガースナー氏は自著『巨象も踊る』において、「マスコミに対応するのは好きではない」し、取材を受けることは「長い目で見れば、会社の評判と顧客の信頼を傷つける」と書いていた。この姿勢について筆者はかつて「マスコミを徹底して嫌ったIBM会長」「続・マスコミを徹底して嫌ったIBM会長」というコラムを書いた。

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「取材拒否を続ける米IBM会長の謎」の著者

谷島 宣之

谷島 宣之(やじま・のぶゆき)

日経BPビジョナリー経営研究所

一貫してビジネスとテクノロジーの関わりについて執筆。1985年から日経コンピュータ記者、2009年1月から編集長。2013年から現職。プロジェクトマネジメント学会員、ドラッカー学会員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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