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大学病院が「抗加齢ドック」を続々開設(後編)

予防医療の研究費獲得と新規顧客拡大にらむ

  • 小田 修司

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2006年6月14日(水)

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 「日本の社会の高齢化が進んでいるので、予防医療がさらに重要性を増すのは明らか」。東海大学血液内科の川田浩志助教授ら数人の大学職員がそう考えて研究会を立ち上げたのが、東海大学が抗加齢ドック設立に乗り出すきっかけだった。もっとも、研究者主導でわき上がったプロジェクトが、わずか1年間で実現にこぎつけた背景には、いくつかの「後押し要因」があった。

 1つは国が予防医療重視の方針を打ち出し始めていたこと。大学を運営する側も「いずれ大学病院には予防医療の実施が求められる」との読みから、プロジェクトの実施推進に乗りやすかった。この分野で先行すれば「先端研究を進める大学」「国民医療に貢献する大学」との評価が得られ、予防医療施策に関連して拠出される国からの研究費の獲得も期待できるからだ。

 さらに収益面のメリットも考えられた。医療費抑制の政策が進められる中で、今後、大学病院といえども保険診療収入の大きな伸びは期待できない。対して抗加齢ドックは自由診療のうえ、いわゆる患者ではない、病院にとっての「新しい顧客」が取り込める。

 東海大学の場合、「独自ブランドのサプリメントをドックの受診者に販売する計画」(川田氏)もあり、成功すればさらに収益アップにつながる。

 また、抗加齢ドック実施のための専用の高額医療機器はほとんどない。血液検査も大部分が外注だ。つまり、少なくとも人間ドックを実施している医療機関ならば初期の設備負担はそれほど大きくはない。この点も抗加齢ドック設置を検討する際に、後押し要因の1つになったはずだ。東海大学付属病院も、人間ドックを実施している。

抗加齢ドック運営に、人材育成も急務

 ただし比較的容易に開設はできても、受診者を集め、順調に運営していけるかは未知数だった。そこで東海大学は、ドックの開設準備、運営の要を担う人材として、抗加齢ドックの実施で草分けの1人といわれる高輪メディカルクリニックの久保明院長を「ヘッドハンティング」した。今年1月に医学部の非常勤教授ポストに据えた。

 実は、久保氏を狙っていたのは東海大学だけではない。同氏には、ほぼ同時期に別の都内2大学からも「教授ポストを用意するので協力してほしい」との打診があったが、条件の提示で東海大学が競り勝った。

 久保氏は現在、東海大学のほかの教授、助教授らとともに設立準備に当たっている。ドック開設後は、週1回、受診者説明を担当する予定だ。さらに受診者説明をする医師の「教育係」としての役割も担っている。久保氏が自身のクリニックで受診者説明を行っている様子を撮影し、東海大学の医師に「教材」として配っている。

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