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医師不足の真の原因とは?

労働環境の悪化で逃げ出す医師たち

  • 山崎 大作

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2006年6月28日(水)

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 一昨年頃から医師不足に関する報道が増えてきた。特に特定地域や診療科での医師不足は著しい。僻地の診療所だけではなく、地域の中核病院でも医師が足りなくなり、お産の取り扱いや、救急患者の受け入れをやめる医療機関も珍しくなくなっている。

 その理由としてよく挙げられるのが、大学医局制度の崩壊と開業する医師の増加、それに新しい研修制度の開始だ。

医局の地盤沈下、強まる開業志向

 これまで多くの医師は大学の卒業とともに大学医局に入り、教授の指示の下、医局の影響下にある病院を回ったり、留学したりしてきた。僻地など労働条件の悪い地域に赴任する医師を確保できたのも、次の赴任先として条件の良い病院を用意するなどの“にんじん”をぶら下げることができたからだ。

 しかし、2000年頃から病床数の制限などにより、中堅層以上の医師に対して医局が十分な病院のポストを用意できなくなり、求心力は低下してきた。そんな中で、医局が医師の名前を貸して、病院の医師数が充足しているように見せかけて診療報酬を得る、いわゆる“名義貸し”が問題化した。この結果、医局の影響力は一気に低下し、医師は医局の用意した僻地への派遣を受け入れることなく、自ら条件の良い就職先を探し始めた。

 一方で、人手が十分でない病院では、24時間365日拘束され、徹夜で仕事をした後にそのまま診察室に入るケースも少なくない。自分で診察時間をコントロールできる開業医は、そんな労働条件改善を求める医師の選択肢の1つなのだ。

 2004年4月から始まった新しい医師の臨床研修制度も医師不足の原因として指摘される。新制度下では、大学を卒業したての医師の約半数が、一般の市中病院での研修を選択した。そのため、それまで若い医師を雑用に使ってきた大学では人手が足りなくなり、あちらこちらに派遣していた医師を大学に引き上げざるを得なくなった。

 いきおい、市中病院に残された医師は厳しい労働環境に置かれることになり、開業や別の医療機関への転職の道を模索することになる。

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