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「もったいない」技術の宝庫、大学よ目を覚ませ

2006年7月3日(月)

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 大学の設立したTLO(Technology License Organization=技術移転機関)を見直す動きがあるという。

 TLOは数年前、「大学に眠っている、夢のような素晴らしい技術を、民間に下げ渡してあげよう」ということで、全国各地の大学に相次いで設置された。大学は優れた特許を所有している。その特許を、起業家精神にあふれる大学生ベンチャーがビジネス化すると、日本経済は良くなるに違いないというわけだ。

 だが、実はこの種の機関がパフォーマンスを発揮するのはたいへん難しい。

20年以上前から言ってきた「大学は知の宝庫」

 政府レベルで産学官の協力が強調され、大学の役割が強調され始めたのは、1983(昭和58)年頃だ。この年の予算で「技術交流プラザ開催経費 1県当たり100万円」という項目ができた。これは当時、私が中小企業庁技術課の課長補佐をやっていた時に、「何でお茶飲み会の費用を政府が出さなくちゃいけないんだ!」と嫌がる大蔵省を説得して取った予算である。私には、地方の中小企業が集まって、工業技術センターや地元の大学の先生と交流して、新しい発見をしてほしいという願いがあった。

 当時、地方の大学の先生は、「うちの大学はXX県にあるが、XX県のための大学というわけではなく、国のための大学がたまたまXX県に存在しているのだ。それは東京大学が東京のためにあるわけではないのと同じだ」という考えの人が多かった。そのため、「地方の中小企業には良いモノを持っている企業が沢山あるから、ぜひ協力して地方の産業を活発にして下さい。それがXX大学の発展にもつながります」と説得して歩いた覚えがある。

 その翌年「テクノポリス政策」が本格的にスタートし、産学官交流の大ブームになった。

 いずれにせよその頃(つまり20年以上前)から、「大学は知識の宝庫だ。大学の智恵を地方産業の活性化に生かせ」と私も言い続けてきた。

一向にまとまろうとしない大学の先生

 こうして努力をしたが、成果を上げたテクノポリスもあるし、あまりうまくいかなかったテクノポリスもある。

 うまくいった所は、まあ、うまくいっているが、うまくいかなかった所の方が多い。なかなかスローガン通りにはいかない。「そもそも大学には、そんな大した技術がないのではないか…」という声もあるが、その問題を別にしても、大学という組織には問題が多い。

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「「もったいない」技術の宝庫、大学よ目を覚ませ」の著者

橋本 久義

橋本 久義(はしもと・ひさよし)

政策研究大学院大学名誉教授

政策研究大学院大学名誉教授。東大卒後、通産省入省、製造業担当。1994年埼玉大教授。97年政策研究大学院大学教授、2011年から現職。現場に近いところで行政を・学問を!をモットーに多数の工場を訪問。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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