• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「IT産業の非常識」を語った日本ユニシス社長

2006年7月24日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 ある産業に属している企業の社長が、その産業の商慣習に違和感を感じ、それを顧客や協力会社の前で表明する。通常なら、あまりお目にかからない光景である。

 日本の場合、企業の社長はその産業でずっと働いてきた人が多く、違和感どころか、その産業の商慣習に身も心も染まっていることが多い。自動車メーカーの社長が「日本の車作りはおかしい。販売のやり方も間違っている」と発言したり、建設会社の社長が「助け合いなど不要。談合を廃し、徹底的に競争すべき」と本心から言うことなど、まず考えられない。

 ところが7月19日、日本のIT(情報技術)産業に属する有力企業の社長が「日本のIT産業はおかしい」といった趣旨に取れる講演を、1000人近い聴衆の前で行った。発言したのは、日本ユニシスの籾井勝人社長、場所は「IT Japan2006」という講演会であった。IT Japan2006は弊社が主催しており、本欄で取り上げるべきかどうか迷ったが、籾井社長の講演内容が大変興味深かったので、あえて紹介してみたい。

物事が曖昧なまま進むシステム開発

 籾井社長の講演題名は「1年を振り返って」であった。同氏が三井物産の副社長から日本ユニシスの社長に転じたのが2005年6月、それから1年経った今、その間に感じたことを率直に語る、という趣旨である。IT Japan2006は、日本の大手IT企業の社長が一堂に会し、それぞれ思うところを語ってもらう催しで、通常はIT企業各社の経営ビジョンや戦略が披露される。日本ユニシスの事務方は当初、そうしたプレゼンテーション資料を用意したらしいが、籾井社長が「自分で思ったことを自分なりに話す」と言い出し、講演内容をすべて自分で決めた。このあたりから既に異例の行動と言える。

 

講演内容をいちいち紹介するより、籾井社長が作った講演骨子を見ていただいた方が雰囲気をつかみやすい。来場者に配布された1枚のメモの全文を掲載する。

・曖昧な商慣習
・3文字の業界用語
・コミュニケーション(相互理解)の欠如
・社会インフラに求められる品質
・米国が支配する先進技術
・過密した市場
・赤字プロジェクトの原因
・解決すべき高度技術者不足
・ベトナムに感じたこと
・IT立国 日本?
・幸福な社会生活とITの利活用

 籾井社長は鉄鋼の販売で名を上げた人である。IT産業に接したのは、日本ユニシスの社長になってからだろう。そこで見たのは、顧客とIT企業が物事を曖昧にしたまま仕事を進めてしまう商慣習であった。日本ユニシスの役割は、顧客の要請を受け、顧客がビジネスで利用する情報システムを開発し、納入すること。情報システムとは、コンピューター本体(ハードウエア)と、その上で販売情報や顧客情報を管理するコンピュータープログラム(ソフトウエア)を組み合わせたもの。ソフトウエアは日本ユニシスの技術者(システムズエンジニア、SE)と協力会社が開発する。

コメント2

「経営の情識」のバックナンバー

一覧

「「IT産業の非常識」を語った日本ユニシス社長」の著者

谷島 宣之

谷島 宣之(やじま・のぶゆき)

日経BPビジョナリー経営研究所

一貫してビジネスとテクノロジーの関わりについて執筆。1985年から日経コンピュータ記者、2009年1月から編集長。2013年から現職。プロジェクトマネジメント学会員、ドラッカー学会員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トランプ政権のここまでの動きはスロー。

ジョセフ・ナイ 米ハーバード大学特別功労教授