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苦しい中小企業にもっと融資を

2006年8月3日(木)

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 倒産の可能性がある企業に融資をすべきかどうか…。金融機関の職員は、誰でも一番悩む問題だ。

 融資をしなければ、たぶん倒産してしまう。しかしここで融資しても経営はなかなか難しいだろう…。そんな場合、ハムレットのように悩むことになる。さらにハムレットを苦しませるのは、融資をしないで倒産させた場合、損失が確定してしまうことだ。金融機関の職員としては、損失が確定するのはあまり名誉なことではないし、割が合わないことだ。

 倒産企業の経営者には恨まれるし、金融機関の内部でも「あいつの指導が悪いから倒産する羽目になった」と陰口を言われる可能性がある。金融機関内部の競争は激しい。なるたけ失点は避けたい。融資を続ければ、「問題の先送り」にはなる。自分の代では破綻しない。

倒産寸前企業への融資が断罪された

 しかし、このような「先送り」が断罪される判決が出たことをご存じだろうか。本年3月のことである。

 原告は整理回収機構(RCC)、被告は北海道拓殖銀行の旧経営幹部10人である。つまり、「倒産寸前の企業に、回収不可能と分かっていながら、自分が在任中に破綻させて責任を問われるのを防ぐために無理な融資を実施し、銀行に損害を与えたのは、背任行為であるから、損害額を弁償しろ」というわけである。

 一審は拓銀経営陣の言い分が認められた。つまり、「融資があっても助からなかったのは事実だが、融資をするかしないかは本来の経営責任の範囲内であり、結果として倒産したからといって責任は問えない」という判決だった。

 ところが、本年(2006年)3月の札幌高等裁判所の判決では逆転し、元役員10名に合計41億4000万円の賠償を命じた。「融資した時と、融資をしなかった時の得失を、拓銀内部で子細に比較検討した形跡がない」という理由だ。

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「苦しい中小企業にもっと融資を」の著者

橋本 久義

橋本 久義(はしもと・ひさよし)

政策研究大学院大学名誉教授

政策研究大学院大学名誉教授。東大卒後、通産省入省、製造業担当。1994年埼玉大教授。97年政策研究大学院大学教授、2011年から現職。現場に近いところで行政を・学問を!をモットーに多数の工場を訪問。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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