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ヒット喪失のデジタルジレンマ

  • 水野 博泰

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2006年8月3日(木)

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 その発想がもう古いんですよ――。

 デジタル時代の“ヒット商品”の条件は何かという問いを投げかけた筆者に返ってきたのは、こんなカウンターパンチだった。

ヒット商品の条件が変わる

 世界的な“大ヒット”を果たした米アップルコンピュータの「iPod」、乗車カードとしても、またその枠を飛び越えた決済ツールとしても“ヒット商品”の座を獲得したJR東日本の「Suica」、約20年にもわたる“不動的ヒット”の歴史を誇る米マイクロソフトの「Windows」…。

 こうした成功事例から、デジタルヒット商品の条件を帰納的に導くことはできないか。問題意識としてはこれ以上ないくらい素朴でベタなのだが、この命題への明確な答えを見つけられないでいるのがデジタル産業迷走のゆえんでもある。そう考えて、会う人会う人に問いを投げかけている。

 さて、冒頭の発言の主はと言えば、コンサルティング会社A.T.カーニーの山本直樹ヴァイス プレジデント。「ヒット商品」という概念がアナログ時代とデジタル時代では一変、単品単発の商品がポッと出てパッと売れるという偶発的ヒットが難しくなってくるというのがその真意である。

 「デジタル時代にヒットを飛ばすための最も重要な条件は、“エコシステム”に乗れるかどうかということ」と山本さん。要するに、様々な企業や業界と連携し、いろいろなハードウエアやソフトウエアを含めて全体がうまく回るような環境を整える必要があるということだ。

 例えば、カラー複写機。技術的には1970年代に確立し、80年代には製品も販売されていたが、オフィスに本格的に導入されるようになったのはつい最近になってからのこと。カラー複写機がその真価を発揮するのは、パソコンが行き渡り、液晶がカラーになり、すべてがネットワークでつながって仕事のやり方が変わってこそ。

 だから、今の売れ筋はコピー、プリンター、スキャナーが一体化した複合機なのである。1枚当たりのコストも大事だが、そういうエコシステムが成立していることの方がデジタル製品が売れるためにはよほど重要になっている。突出した技術は時代から浮き上がってしまう。環境が整うのを待たなければならないこともある。

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