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「システム全面刷新」、2007年問題を根本から解決する方法

  • 谷島 宣之

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2006年8月7日(月)

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 いわゆる西暦2007年問題について筆者が初めてコラムを書いたのは、日経ビジネスオンラインの前身である日経ビジネスEXPRESSにおいてであった。2003年3月31日に公開した、「ベテラン引退がもたらす情報システムの『西暦2007年問題』」がそれである。その後も2007年問題を題材として、何回か原稿を書いた。例えば、2003年6月16日には、「トヨタ経営陣の大胆不敵、ハイリスク案件に2000億円を投じる」と題したコラムを掲載した。

 2007年問題は、IT(情報技術)のほか、製造業やオフィスビルについて論じられているが、筆者が一貫して書いているのは、ITの2007年問題である。これは、「情報システムのブラックボックス化」を指す。企業が生産管理や販売管理に使っている情報システムの実体は、コンピューターに指示を与えるソフトウエアだが、このソフトがブラックボックスになると、ビジネスに合わせてソフトをうまく修整できず、システムの不具合が起きてしまう。

業務改革にあわせてソフトも肥大化していく

 ソフトがブラックボックスになる原因は、ソフトの老朽化と肥大化、そして開発を担当したエンジニアの不在である。ソフトは業務に即して作られるから、業務を改革した際にソフトを修整しなければならない。修整作業を続けていくと、次第にソフトは肥大していく。しかもソフトの内容を熟知している開発者が永遠に仕事を続けられるわけではない。社員に作らせても、その社員はベテランとなり、いつかは定年を迎える。外部の開発会社に委託した場合、開発が終われば当然、委託先のエンジニアは別の仕事に就く。

 ここ数年、表面化した情報システムのトラブルはすべて、ソフトの老朽化と肥大化、開発者不在と修整担当者の力量不足によるものと言ってよい。金融関係だけに絞ってみても、メガバンクの経営統合におけるシステムのトラブル、カード会社におけるシステム再構築プロジェクトの遅延と予算超過、証券取引所のシステム障害があったが、根本原因は同一である。2007年にはまだなっていないが、ITの2007年問題は既に起こっている。

作り直しがベスト、ただしリスクは最大

 ITの2007年問題は様々な問題が絡み合っているだけに、対策はいろいろと立てられる。ブラックボックスになっているソフトの状況を解析し、開発者以外のエンジニアが修整できるようにする。思い切って古いソフトをすべて捨て、出来合いのパッケージソフトを買い、新しいシステムを作る。あるいは古いソフトを修整せず、そのまま使い続け、新しい機能を求める声には新しいソフトを作って応え、新旧のソフトを連携して動かす。人材については、システム関連会社などを使って、ベテランの雇用を事実上延長する。ベテランが持っていた業務とITを結びつけるノウハウを若手に継承する、といった手が考えられる。ただし、いずれも取り組み次第で一定の効果を上げられるだろうが、根本的な対策とは言いにくく、これらの策をいくつか組み合わせる必要がある。

 根本から問題を解決するやり方が実はある。古くなり、ブラックボックスになっている情報システムをすべて作り直し、その作業をベテランと若手にやってもらう、というものだ。こうすれば、パッケージよりは自社の業務に適した、新しいシステムを手にすることができる。新旧システムの連携も不要。何よりも、作り直しをするプロジェクトを通じて、若手を育てることができる。

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