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「お客様相談室」に集まった声を
開発に役立てる

第1位「キユーピー」

  • 今井丈彦

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2006年8月10日(木)

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 日経デザインは2年振りに、企業のユニバーサルデザイン(UD)への取り組みを測るランキング調査を実施した。

 日経デザイン2003年9月号の第1回調査では上位20社に入らず、2004年7月号で実施した前回調査で20位だったキユーピーが、今回トップに立った。それには理由がある。

 同社グループは2004年に「Food, for ages 0-100」というスローガンの下、3年にわたる中期経営計画をスタートさせた。食品という商品を通じて、赤ちゃんから高齢者まで、あらゆる年代の人から親しまれる企業グループになることを目標にして打ち立てたスローガンだ。この目標を実現すべく2004年3月に会議が持たれ、ここから同グループのUDへの取り組みが全社的に発展し、ドライブがかかっていった。

 会議の名称は「お客様の声を活かした商品改善会議」。ユーザーからの苦情などが寄せられる「お客様相談室」に集まった意見を全社で共有し商品開発に役立てることを目的に、各部門の長が組織横断的に集まり発足した。

 この会議が発足する以前は、お客様相談室に届いたユーザーの声は、該当する商品を開発する担当者に送られるだけだった。そのため、対応は担当者の意識に頼るしかなかった。その結果、1つの製品で行われた優れたUDの取り組みが、同じパッケージを使用し転用が効くほかの商品では採用されていなかったり、開発担当者が代わると、それまでの取り組みがストップするといったバラツキが起きていた。

 こうした属人的な対応を改め、開発担当者が代わろうが、誰であろうと、同社が考えるUDが継続的に商品開発に反映されるよう作られた仕組みが「お客様の声を活かした商品改善会議」だった。この会議を基にUDの自主基準を制定、成功事例を積み重ねてUDの取り組みをブラッシュアップしていった。

ユーザーの声は2つに分けられた

 この会議で、まず最初に取り組んだのは、過去にお客様相談室に寄せられた意見をまとめ、問題点をあぶり出すことだった。その結果、お客様相談室に寄せられたユーザーの要望は大きく2つに分けられることが分かった。パッケージの表示に対するものと、使い勝手に対するものだ。キユーピーグループでは、まず表示を見直すことからUDへの対応を本格化させた。

 表示の見直しといっても簡単ではない。表示への要望は2種類あり、お互いに相容れないものだからだ。1つは表示する「文字を大きくしてほしい」というもので、もう1つは「情報量をもっと増やしてほしい」というものだ。パッケージの面積は限られており、2つの要望を同じ商品で実現することは不可能だ。そこで、商品を使用する中心ユーザーに合わせて対応を使い分けることにした。

200g入りマヨネーズの包装フィルムの裏面表示の文字を大きくした
2005年2月、200グラム入りマヨネーズの包装フィルムの裏面表示の文字を大きくした。最も重要な情報は赤ではなく墨で記している

 キユーピーの主力商品であるマヨネーズは容量別にいくつも分かれている。この中で、200グラム入りが年輩夫婦の2人暮らしで多く使用されていることに着目し、2005年2月から、200グラム入りマヨネーズのビニール包装の裏面の表示の文字を大きくした。その分、情報を削らなければならない。そこで求められる情報の優先順位が比較的低い、使用している卵や油の説明などを省いた。また、文字を大きくするにしても、すべての文字を一律に大きくするのではなく、大きさに差をつけて最も重要な情報である「お客様相談室の電話番号」と「栄養成分」「原材料」を目立たせた。こうした取り組みとは反対に、比較的若年層が多く使う商品では、文字を大きくするのではなく情報量を増やした。

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長