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F1ってハイテクなんだかローテクなんだか

錘(おもり)一つで勝負が決まる

  • 浜田 基彦

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2006年9月6日(水)

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 「マスダンパーって何さ」。文系のレース好き数人に相次いで聞かれた。今シーズン、F1の勝敗を左右する部品だ。8月27日に終わったトルコグランプリで正式に禁止されたので、この場を借りて説明いたしましょう。

 今シーズン初め、ルノーは開幕3連勝と圧倒的に速かった。ところが、途中からフェラーリが追撃、というよりルノーが“失速”して急接近した。ここ2戦はフェラーリがどたばたしていることもあって、ルノーはこのまま逃げ切れるかもしれないのだが、混沌としてきたことは確かだ。

ルノーとフェラーリ
逃げるルノー、追うフェラーリ

 序盤、ルノーはマスダンパーを生かした設計をして快走した。主催者のFIA(国際自動車連盟)は「可動する空力付加物」だとして“別件逮捕”に動く。あれこれもめた末、トルコグランプリで禁止が確定した。

 ルノーが失速したのは、そのごたごたが始まった頃。ルノーは自主規制してマスダンパーをやめたようだから、マスダンパー問題とルノー失速の因果関係が噂されるのも無理はない。“強いものいじめ”はF1の伝統。興行なのだから、盛り上げるために何でもするのは当然のことだ。

単なる「錘」と「ばね」

 マスダンパー、またの名をダイナミックダンパー、日本語で動吸振器。レースの世界で通用しているようなので、ここではマスダンパーにしておく。

こんな単純な機構が勝敗を左右する。Mが土台の物体,mがマスダンパーの錘

 物体(この場合は車体)にばねを介して錘(おもり)を取り付ける。この錘をひっぱたくと一定のリズム(固有振動数)で揺れ続ける。固有振動数は錘の質量とばね定数から計算できる。土台の物体が揺れる場合、マスダンパーの固有振動数と同じ振動数で揺れようとすると、マスダンパーからの力がこれを打ち消す。

 ルノーはこれを生かしてピッチングを抑え、路面と車体との距離を正確に管理した。車体の底に狙った通りに空気を流してダウンフォース(空気が車体を路面に押しつける力)を安定させ、速さを手にしたという。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長