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東証、みずほ証券、富士通の「誤発注裁判」に期待する

  • 谷島 宣之

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2006年10月16日(月)

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 まだ始まってもいない裁判について「期待している」と書くことがよいのかどうか分からないが筆者は、誤発注で出した404億円の損害賠償を求めてみずほ証券が東京証券取引所を提訴する日を心待ちにしている。

 この際なので書いてしまうと、あくまでも仮の話だが、東証が裁判に負けて弁償することになったとして、今度は東証が富士通に損害賠償を求める、といった事態にならないかと、妄想を抱いている。3社が裁判で争い、様々なことが明るみに出ることで、日本の情報化が大きく前進すると思っているからだ。

 10月12日付の日本経済新聞は、「東証・みずほ証券、水面下で応酬」という記事を掲載し、その中で「すでに双方とも有力な弁護士事務所と契約し、裁判に向けて戦術を練っている」「みずほ証券がいつ提訴してもおかしくない情勢だ」と指摘している。みずほ証券が提訴すれば、東証を証券会社が訴える史上初の事例となる。さらに東証が富士通を訴えれば、あるいは富士通が東証を訴えれば、証券史だけではなく、コンピュータ産業史にも名をとどめる一大係争事件に発展する。

沈黙を守っている富士通

 焦点は、みずほ証券が被った400億円を超える損害の責任はどこにあるかである。経緯を簡単に振り返っておこう。昨年12月8日、みずほ証券はジェイコム株について誤った発注をしてしまい、その注文を取り消そうとしたが、東証の情報システムに不備があり取り消せず、その結果、407億円の損失を出した。情報システムが正常に動いておれば、ここまで損失が広がることはなかった、従って責任は東証にある──。これが、みずほ証券の主張である。同社は、取り消し指示を出す以前の損失額を3億円と見積もっており、これを差し引いた404億円の賠償を東証に求める書簡を8月に送っている。

 これに対し東証は、情報システムに不備があったことは確かだが、取引参加者規定にある「重大な過失」ではない、したがって賠償はできないとしている。不備があった情報システムを開発した富士通は沈黙を守っているが、恐らく「当該システムを納入したのは2000年5月。瑕疵担保責任期間の1年はとっくに過ぎており、賠償責任はない」という考えのはずだ。

 ここで問題になるのは、情報システムの仕様に関する情報が、みずほ証券、東証、富士通の間でどのように共有されていたかである。みずほ証券は東証システムの操作マニュアルを持っており、そこに書かれている通りのやり方で発注取り消しの指示を出した。つまりマニュアルという形で、システムの情報が提供されていた。それでは、開発を担当した富士通にはどのような形で、情報が伝えられていたのか。

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