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2007年の世界自動車業界を予測する
(第2回 北米市場の動向)

  • 武谷 匡城

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2006年11月28日(火)

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 「月満つれば則ちかく」とは、何事も盛りに達すればやがては衰え始めること、つまり「物事には必ず栄枯盛衰がある」(広辞苑)という意味だそうだ。

 繁栄を誇った米フォード・モーターやゼネラル・モーターズ(GM)は、製品戦略の過ちや、ライバル他社の出現などによって、孤城落日の状態に陥った。1995年には35%近くあったGMの米国マーケットシェアも今年は25%へ下落する。5年先にはさらに20%程度まで下がり続けるであろうとCSMワールドワイドは予測する。フォードも同様に昨年マーケットシェア20%を下回った。過去10年間で実に5ポイントもシェアを落としたことになる。

 2001年9月11日の同時多発テロ事件以降、急速に米国消費は冷え込んだ。多くの企業がレイオフ(一時解雇)を実施し、消費マインドの低下が加速した。そのような折、米ビッグ3は「キープ・アメリカ・ローリング」をスローガンに、大型値引き、0%金利ローン、従業員割引の適用などのインセンティブを供与し、躍起になって販売回復に努めた。結果として、米自動車販売の勢いが回復したかに見えたが、長続きはしなかった。米ビッグ3は一時的な販売増加と引き換えにブランドバリューを失い、再販価格や残余価値の低下を招くに至る顛末。それは即、新車販売に直接的な影響を及ぼした。そして、今に至っても米ビッグ3の販売低下に歯止めがかからない。

 一方、新技術開発と新規車種の投入を怠らなかった日系自動車メーカーや韓国のヒュンダイ自動車は米国でのマーケットシェアを着々と拡大してきた。フレーム構造のオフロード型SUV(多目的スポーツ車)から乗用車ベースのモノコックSUVへと需要が変化していることを察知し、そのセグメントに積極的に車両を投入してきたことが最大の勝因だ。加えて、若年層を中心として需要が拡大している小型乗用車セグメントへの参入に積極的であったのは日韓自動車メーカーだけだった。そして今、日産自動車、トヨタ自動車そしてヒュンダイ自動車までもが米ビッグ3の牙城であるフルサイズ・ピックアップトラック市場にも攻め入ろうとしている。

図版

確かなことは何もない有為転変の世界

 北米の自動車販売をセグメント別で見ると、フィット、シビック、カローラなどの小型乗用車、カムリやアコードなどの中型乗用車に続いて、フルサイズ・ピックアップが大きな市場(需要)を持っている。ガソリン価格の高騰などの影響もあり、今年のフルサイズ・ピックアップの販売台数は昨年から約7%減少する見込みであるが、それでも250万台を超える巨大な市場に変わりない。

 北米フルサイズ・ピックアップ市場を見ると、米ビッグ3が92%のシェアを握っている。同セグメントでのトヨタのシェアは5%にも満たない。日産の「タイタン」は販売が激減している状況だ。このような厳しい環境下で11月中旬、トヨタが新型「タンドラ」の生産を開始した。GMもフォードも戦々恐々として、トヨタの新型タンドラの行方を見守っている。大失敗をしない強い強いトヨタがタンドラの販売をどこまで伸ばせるか注目に値する。

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