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“芸のない広告”が求められているのかも

  • 須田 伸

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2006年12月5日(火)

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「テレビCMっていうのは、面白くなくっちゃいけない。なぜ面白くなくっちゃいけないかというと、呼ばれてもいないのに、勝手に人の家のお茶の間に入っていって、広告主の商品の宣伝を聞いてもらおうっていう、随分と図々しい真似をするわけだから。せめて、手を変え品を変え、いろんな芸を見せて楽しんでもらえば、少しはこっちの話も聞いてもらえるっていうのが道理だろう」

 私が広告業界に入って最初に教えられた「なぜCMは面白くなくてはいけないか」という説明です。たしかに、プロ野球の中継の合間に流れても、連続ドラマの間に流れても、お笑い番組の間に流れても、視聴者の興味をひかなくてはならないテレビCMは「お楽しみのところお邪魔します。コマーシャルの時間でございます」と、必ずしも歓迎されない状況下で舞台にあがるわけです。

芸が余って商品伝わらず

 もちろん「面白さ」と言っても色々あります。いわゆる「ギャグ」だけがテレビCMの面白さではありません。見たこともない美しい映像や、可愛い動物だったり、人気のタレントだったり、時代の気分をうまく表現した言葉だったり、さまざまな「大勢の視聴者の注目を集めるための面白さ」をつくるための芸を広告制作者は磨いているのです。

 時々「すごく面白いCMだったけど、なんの宣伝だったかおぼえていない」と言われてしまうのは、楽しんでもらってお茶の間に入り込むというミッションまでは成功したけど、広告主の商品のことを伝えきるに至らなかった、ということです。ただ、これを広告表現だけの責任にしてしまうのは少々酷な場合もあって、やはり肝心の商品に魅力がないと、いくら消費者の目の前まで運んで伝えても心までは届かない、というケースも少なからずあります。

 消費者にとってみれば、広告だろうと番組だろうと、「面白くて魅力的な部分」と「退屈で役に立たない部分」の2つしか存在しない、そんなことなのかもしれません。だいぶ前の話ですが、オーストラリアに生息するエリマキトカゲが日本で大ブームになったきっかけもテレビCMでしたが、そのCMの商品はあまり売れなかったと聞いています。テレビの視聴者にしてみると「見たこともないエリマキトカゲの映像」はたいへん魅力的だったけど、「商品情報」はそうではなかった、ということなのでしょう。

あえて、芸をしないほうがいい場合

 ところが昨今、広告を載せるメディアも、その載せ方の手法も多様化する中で、「関係のない所に入っていく広告には興味をひく芸が必要だ」という従来の考え方とは、また違ったケースも出てきているのかなと思うことがあります。

 ひとつは「コンテンツ連動型広告」と呼ばれるもの。ニュースサイトのような企業が運営するものだけでなく、個人のブログでもこの「コンテンツ連動型広告」を掲載しているものが増えています。ご存じの通り、記事やブログなどに書かれている文章や文脈、キーワードをシステムが分析し、その内容と関連性の高い広告が表示されるという仕組みです。

 サイトやブログの運営者には広告のクリックに応じて報酬も支払われるので、広告だと意識しなくても、文章を書いているうちに広告収入が入ってくることにもなります。このサービスとしては、グーグルのアドセンスが代表的ですが、サイバーエージェントでもマイクロアドというコンテンツ連動型広告を運営しています。

 では、なぜこの「コンテンツ連動型広告」では、広告として興味をひくための“芸”をやりすぎないこと」を意識しなければならないのでしょうか。

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