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コクヨ社長 黒田章裕氏

「革新できない」と凝り固まった意識にヒビが入る

  • 坂井 直樹

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2006年12月18日(月)

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角がたくさんある消しゴム「カドケシ」のヒットで文房具のデザインの見直し進む。オフィスデザインでも大きな変化が表れる。生産性高めるオフィスを社長自らが考えるようになってきた。

坂井: コクヨにデザイン性を強く感じたのは、角のたくさんある消しゴム「カドケシ」でした。消しゴムのイメージを大きく変えたあの商品を見たときに「文房具のデザイン性を理解されている会社だな」と思いました。

黒田章裕(くろだ・あきひろ)
1949年大阪市生まれ。72年慶応義塾大学経済学部卒業。同年コクヨ入社。77年に取締役。常務、専務、副社長を経て、89年に社長に就任し、現在に至る。全日本紙製品工業組合副理事長、大阪商工会議所紙・印刷部会副部会長などを務める(写真:皆木優子)

黒田: それはありがとうございます。実は、あの商品がお客様から支持されるまでは、社員も私も「もう未来の文房具はない」と思っていたんです。一方で、「定番商品でもデザインによって革新できる」という意見もありました。どの業界でも、どんなスタンダードな商品でも、デザインがキーになって革新できると。ただ、それを分かっているのは首から上だけで、実感として伝わってこないから首から下はなかなか動きませんでした。そこで、デザインアワードを実施し、社外からアイデアを募集し文房具のデザインの可能性を探ろうとしました。

 カドケシは、そのデザインアワードから誕生したヒット商品です。出合い頭のようなものでした。「角がいっぱいある消しゴム」という機能性を重視したものとこちらでは認識していましたが、外部の方からは「デザインの勝利」とか「エッジがたくさんあるデザインがかわいい」と言われたんです。

 これが成功体験になり、社内の空気が変わりました。「文房具はもはや変えようがない」「顧客は値段にしか興味がない」と凝り固まっていた頭に「機能だけではなくデザインで変えられるんだ」とヒビが入ったのです。「変えられない」「変わりようがない」という考えがあまりにも強固だったため、余計にセンセーショナルな一大事として受け取ることができたんです。

坂井: ひとつの成功体験が社内の意識を変えたということですが、成功体験を生みだす努力を経営者としてもやってきていますよね。

黒田: 確かに、経営側からも「デザインを見直そう」という姿勢は示していました。しかし、世の中のデザインに対する関心の方が大きかった。社長の一声よりも、そちらの方がインパクトがあったのです。

 もっとも、コクヨには13万アイテムもの商品があり、すべてにデザイン性を持たせる必要はないでしょう。それは期待はしていません。しかし、どんな商品であっても、「デザイン」を見直す機会になったとは言えるでしょう。

 凝り固まった意識が、カドケシというヒット商品の登場で変わったんです。堅いコンクリートにヒビが入り始めているんですね。

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