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農工大、大学の株式所有ガイドラインを提案

財務面で産学連携活動の自立を図る

  • 丸山正明

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2006年12月19日(火)

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 東京農工大学は、大学が株式を所有するためのガイドライン案を公表した。大学が、大学発ベンチャー企業へ特許権を譲渡し、その支援の対価として新株予約券を受け取るというもの。大学が財務面でも自立的に産学連携活動を行えるようにしようという仕組みである。

 現在、大学の産学連携活動を担当する知的財産本部(名称は各大学で異なる)は、主に文部科学省からの助成金などで支えられている。この行政府による財政支援は当然期間が限られており、大学はいかに自分の資金で産学連携活動を進めるかが課題になっている。今回のガイドライン案は、大学が大学発ベンチャー企業の株式を所有し、将来の売却益によって収入を上げる仕組みの提案である。

 文科省の支援施策である「知的財産本部整備事業」は平成19年度(2007年度)に終了する。今後1年間で、財務面での自立を図ることになる。

知的財産のライセンス収入には期待できない

図版
「大学知的財産戦略研究会」で講演する江戸川泰路公認会計士

 この株式所有のガイドライン案は、農工大の知的財産本部である産学官連携・知的財産センターの顧問を務める新日本監査法人の公認会計士、江戸川泰路氏が、12月12日に開催された「平成18年度大学知的財産本部整備事業 関東ブロック 大学知的財産戦略研究会」(文科省・農工大主催)で公表したもの。農工大はこのガイドライン案を審議し「株式等取扱規程」にまとめ、株式所有に近々踏み切る構えである。

 江戸川公認会計士によると、従来は、大学から生まれた特許などの知的財産を企業に技術移転する際のライセンス収入が、産学連携活動の原資になると考えられてきた。しかし実際に大学が企業に技術移転した実績は少ない。例えば2005年度の全国立大学(約90校)の特許実施料収入(ライセンス収入)は合計で4億4600万円だった。

 国立大学の平均像の1つと見なせる、ある大学の知的財産本部の収支構造を調べると、支出が1億8000万円あった一方で、ライセンス収入は500万円だった。主な収入源は、文科省の支援施策である「知的財産本部整備事業」からの助成金8000万円である。この収支構造では、大学の知的財産本部が財務面で自立することは難しい。

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