「渡辺弘美の「IT時評」」

どうなる2007年のウェブ動向

気になる新サービス、新技術が目白押し

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2006年12月26日(火)

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 今年も残り少なくなり、「ゆく年くる年」を語る時期になった。次世代ウェブ技術に焦点を当てているブログであるリード・ライト・ウェブ(Read/WriteWeb)などの記事を参考にしながら、2007年のウェブ動向を予想してみよう。

 まずは、エンタープライズ分野でのウェブ動向から。
 個々の社員によるワークスタイルが、ウェブ上での処理になっていくだろう。ウェブ・オフィス(ウェブによる文書作成や表計算)の利用は珍しいことではなくなるかもしれない。この分野に目をつけているグーグルとマイクロソフトとの競争は一段と激しくなり、ウェブ・オフィス系の優れた技術を有するゾホー(Zoho)、ジンブラ(Zimbra)、シンクフリー(ThinkFree)などのスタートアップ企業は買収される可能性が高まるだろう。

 また、複数の社員がウェブ上で共同作業するスタイルも定着しそうだ。ウェブ上でのプロジェクト管理などを行なうサービスを提供する37シグナルズ(37signals)も将来有望なWeb2.0系企業として目をつけられている。

 また、企業内では、調査会社ガートナーが提唱する「消費者向け技術の企業利用(Consumerization on IT)」が進むだろう。消費者向け技術を利用して、低いコストで高い生産性を実現するというわけだ。

 その代表例が、スカイ・クリック(SKY-Click)によるサービスだ。同社は、スカイプ(Skype)によるインターネット電話と、セールスフォース(Salesforce)によるCRM(顧客管理ソフトウエア)を組み合わせて、顧客からの問い合わせにコールセンターが迅速かつきめ細かく対応するプラットフォームを提供している。

 2006年にブームとなったブログも企業がPR用に活用するケースが増えるかもしれない。

 第二は、マルチメディア分野でのウェブ動向。
 「2006年はユーチューブ(YouTube)の年」とも言えるほどに、ウェブ上での動画サービスが人気を得た。以前この連載でも紹介したが、ピア・ツー・ピア(P2P)技術を利用したTVサービスであるヴェニス・プロジェクト(Venice Project)が姿を現しそうだ。

 また、ハリウッド陣営も正式に認めたP2P技術であるビットトレント(BitTorrent)は、インターネットTVプラットフォームであるデモクラシー・プレイヤー(DemocracyPlayer)も採用したように、多くのアプリケーションに組み込まれるようになるかもしれない。

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著者プロフィール

渡辺 弘美(わたなべ・ひろよし)

渡辺 弘美

国際大学GLOCOM客員研究員(早稲田大学IT戦略研究所客員研究員。情報セキュリティ大学院大学セキュアシステム研究所客員研究員)。2007年6月まで日本貿易振興機構(JETRO)ニューヨークセンターでIT分野の調査を担当。インターネット、ITサービス、セキュリティ分野などの動向を毎月まとめた「ニューヨークだより」に定評あり。近著に「ウェブを変える10の破壊的トレンド」(ソフトバンククリエイティブ)や「セカンドライフ創世記」(インプレス)がある。東京工業大学卒。福岡県出身。 ホームページはこちら

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