昨年の11月下旬、知識を見識に変えるためのインド出張に出かけた。筆者は米国ミシガン州デトロイト近郊に住んでいるため、オランダのアムステルダム経由でインドへの入国となった。夜行便でデトロイトからアムステルダムへ、早朝便でアムステルダムを発ち、デリー国際空港に到着したのは夜中の12時近かった。実質フライト時間は約17時間、乗り継ぎ時間を含めれば丸1日を要する長旅となった。あまりにも遠い国だ。
翌朝、取材に行く途中、ハイヤーのドアミラーが倒されたままなのに気がついた。よく見ると周りの車のほとんどが同様にドアミラーを倒して走行している。謎はすぐに解けた。デリー市内の大渋滞だ。
自動車、トラック、バス、バイク、自転車、人、オートリキシャと呼ばれる3輪タクシーなどなどが入り交じっての走行車線争奪戦が朝から始まる。それぞれがぶつかり合うように走行するものだから、自動車のドアミラーなど、すぐに壊されてしまう。従ってドアミラーを倒して走る。ドアミラーが無いから、クラクションで相手に危険を知らせる。インド出張が初めての筆者は時差ボケ、道端にたむろする人の渦、クラクションの洪水で朝から頭がクラクラしながら現地取材に出かけることになった。
「まだインド品質から抜け出せない」
ジェトロ・ニューデリーの調べ(2006年6月時点)によると、276社の日系企業がインドに進出している。その内、デリーを含むハリヤナ州、ウッタル・プラデーシュ州、チャンディーガール州、などインド北部には145社が進出している。自動車関連企業の多くはマルチ・ウドヨグ(スズキのインド子会社)やホンダがあるインド北部に集中しているようだ。ジェトロ調査によると、国道8号線と呼ばれるデリーからムンバイへの幹線道路周辺にさらに多くの日系企業が進出を計画中であるとのことだった。
グルガオン市にある東海理化(本社は愛知県丹羽郡)の現地法人、ミンダリカを訪問した。東海理化は1995年にインドのミンダ社との間で合弁企業を設立。現在は自動車のレバーコンビネーションスイッチ、パネルスイッチ、パワーウインドースイッチなどを現地生産・販売している。マルチ、ホンダ、トヨタ自動車など日系自動車メーカーをはじめ、欧米自動車メーカー、さらにタタ・モーターズやマヒンドラ・アンド・マヒンドラなど地場メーカーにも幅広く納品している。
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