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【第5回】ソフトバンクが携帯市場に仕掛けた「時限爆弾」

大手販売代理店を「中抜き」、「販売奨励金制度」にも挑戦

  • 宗像 誠之,山根 小雪

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2007年1月23日(火)

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 2001年にADSL(非対称デジタル加入者線)サービス「ヤフー!BB」を引っさげて通信事業に参入したソフトバンク---。2006年3月にはボーダフォンから日本法人の買収を発表し、念願の携帯電話事業を手に入れた。10月にはボーダフォンをソフトバンクモバイルに社名変更し、併せて日本テレコムの社名もソフトバンクテレコムに変更。両社の社長には、グループの総帥である孫正義氏自身が就任した。

 日本で第3の通信グループ「ソフトバンク」の誕生である。これを裏づけるかのように東京証券取引所のソフトバンクの所属業種が、2006年10月から「卸売業」から「情報・通信業」へと変更された。2006年のソフトバンクの動きは、当連載のベースとなった単行本『2010年、NTT解体』をご覧いただきたい。

 今回は、通信の巨人NTTグループに挑んできたソフトバンクが、通信事業で最後の金のなる木とも言われる携帯電話市場に、水面下で仕掛けている“時限爆弾”について明らかにする。

シェア拡大へ向け「流通改革」に着手

 ボーダフォン買収後からソフトバンクは、携帯電話業界が長年培った常識を覆すための戦略に手をつけた。

 現在の携帯電話市場は、数社の大手販売代理店の影響力が非常に大きい。そして、この大手販売代理による販売体制こそが、市場シェアを固定化させている遠因となっている。

 ある販売代理店幹部は、携帯電話端末の売り方にはルールがあると打ち明ける。「販売代理店で抱え込む在庫リスクを最小限に抑えて経営を安定させるために、携帯電話事業者3社の市場シェアとほぼ同じ割合で携帯電話を販売している」。

 シェアの数値に合わせて扱う端末の台数を決め、店頭での売り場面積なども調整する。この結果業界3位のソフトバンクモバイルは、低いシェアの割合でしか端末を売ってもらえない。これではいつまでたっても、ソフトバンクモバイルがNTTドコモとKDDIを追撃できるわけがない。販売体制の切り替えは、携帯電話市場での存在感を高めるためには避けては通れない方策だった。

 そこでまずソフトバンクモバイルが実行したのが、大手販売代理店の「中抜き」だ。販売代理店を介さず、販売数量が見込める有力量販店にソフトバンクモバイルから直接、端末を卸すことで営業攻勢をかけたのだ。

 既に成果も出始めている。大手カメラ系量販店の1社を取り込むことに成功したのだ。大手販売代理店経由で旧ボーダフォンの端末を扱っていたその量販店は、ソフトバンクモバイルとの直接取り引きに切り替えた。

業界慣習の「販売奨励金制度」にも挑戦

 さらにソフトバンクモバイルは日本の携帯電話業界の長年の常識である「販売奨励金制度」にも手をつけていた。販売奨励金とは、携帯電話事業者が販売代理店に支払う販売支援金のこと。日本の携帯電話サービスが発展する中でいつの間にか常識になった慣習で、既にいくつかの弊害が指摘されているが、携帯電話事業者はこの仕組みを捨てられずに現在に至っている。

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