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実はこんなに充実している
日本の中小企業政策

2007年2月5日(月)

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 いざなぎ景気以来の長期景気上昇と言われても、「あまり実感がないなあ」という声が強い。政府の対応が不十分だと思っている人も多いだろう。しかし、日本ほど中小企業政策が充実している国は、世界的に見ると珍しい。最近、中小企業政策の歴史を調べているのだが、日本の中小企業が先進的に新しい技術に挑戦し、好不況の波を乗り越えられているのは、政府の中小企業振興政策に負うところが大きいと思う。

 例えば、バブル崩壊後の金融危機の時代、政府は中小企業に無利子無担保5000万円の緊急融資を行った。マスコミは批判的であったが、あれで、どれほど多くの中小企業が救われたか、計り知れない。

 確かに、やけくそでベンツを買った不心得な中小企業もあったが、多くの中小企業にとっては、立ち直りのきっかけになった。心配された焦げつきも、予想されたよりもはるかに少なかったようである。

 ちなみに同じ時期に銀行に対する資本注入が行われた。マスコミの一部は「国民の税金を使って…」と批判したが、今、危機を脱した金融機関は返還を始めている。国民の税金は、決して無駄になったわけではなかった。他の先進諸国でも、発展途上国でも、あれほど機動的に、有効な対策が行われたことはないと思う。 

「団体」があったからこそレベルが揃って向上

 日本政府の中小企業政策は世界に冠たるものだと思うが、その中でも世界に類例のない日本オリジナルのものが3つある。第1は「全国中小企業団体中央会」(以下「中央会」と略)の設立である。中央会が設立されたのは1956年。中小企業が団体を作るのを援助しようという目的で作られた。

 日本の中小企業が技術開発や情報化に熱心に取り組み、世界の中で互して戦っていけるのは、中小企業が色々な形で組織化されていることが大きな要因の1つだと思う。日本には同業者の団体、商工会議所、商工会、○○県技術振興会、法人会、××銀行お客様の会、○○企業協力会などなど、様々な団体があって、それらの会合が無数に開かれている。

 そのような会合で寄り合うたびに「これからは情報の時代だ」とか、「中小企業も自動化に取り組まなければ人手不足に対処できない」とか、「アメリカはこんなに進んでいる。日本はダメになる」という類の話を聞き、「俺たちも頑張らなくては!」と意識を新たにしてきた。

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「実はこんなに充実している
日本の中小企業政策」の著者

橋本 久義

橋本 久義(はしもと・ひさよし)

政策研究大学院大学名誉教授

政策研究大学院大学名誉教授。東大卒後、通産省入省、製造業担当。1994年埼玉大教授。97年政策研究大学院大学教授、2011年から現職。現場に近いところで行政を・学問を!をモットーに多数の工場を訪問。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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