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ブログはどこまで
EC市場を変えていくのか(前編)

  • 小林 慎和

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[1/3ページ]

2007年2月22日(木)

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 EC(電子商取引)市場の拡大が止まらない。2006年度末時点での消費者向けEC市場規模は3兆8200億円と見込まれている。この市場は今後も拡大を続け5年後の2011年度末には、6兆4300億円にまで拡大すると、野村総合研究所(NRI)では予測している。年平均成長率が10%を超える勢いが続くこととなる。

 これまでこの市場を拡大してきたのは、楽天やアマゾンに代表されるようなポータル、モール型のECサイトであったが、ここに来てパラダイムシフトが起ころうとしている。それを牽引するのが、消費者が立ち上げている無数のブログである。

 今回は、この市場で現在、そして今後起ころうとするパラダイムシフトについて前後編に分けて考察してみたい。前編では、現在のブログ市場の概要と、それがメディアとして台頭しつつある状況を、後編では、行動特性からブロガー(ブログ開設者)のタイプ分けを行い、それがEC市場にいかに影響を及ぼし、パラダイムを起こそうとしているかについて解説したいと思う。

2011年には1800万サイトを超える

 ブログの利用者数は、わが国では2004年頃から急増し始め、総務省の発表によると2006年3月末現在のサイト数は868万サイトである。NRIでは、2011年度末までに、ブログが1813万サイトまで拡大すると予測している(下の図)。

図版

(注)ブログサイト数は、各ポータル事業者が提供するブログサービスを活用して、ブログを開設しているサイト数の合計。無料開設と有料開設の両方を含むが、サイト数であって、実利用者数ではない。SNS上で提供されるブログサイト数は含めない。
 ブログの市場規模は、ブログを提供するポータル事業者がブログサービスを提供することで得られる収入の総計(各ブログにおけるインターネット広告、有料ブログ利用料、法人向けブログ利用料、ブログを活用した出版による収入、ブログを通じたECサイトの手数料など)。
(出所)2004年度、2005年度は総務省発表資料。2006年度以降はNRI予測。


 情報発信という性質が強いために、ブログは次世代の個人メディア(一個人で作り出すことができる情報発信メディア)として注目されている。こうした情報発信を意図したブログを、インターネット利用者すべてが容易に、かつ無料で開設することが可能となっている。

 しかしながら、自発的な情報発信という性質上、全インターネット利用者がブログを開設するとは想定できない。NRIでは、アンケート調査結果などから、最終的にインターネット利用者の20%程度が、自分のブログを開設するものと予測している。

 現在のブログ増加数の傾向から考えて、今後2~3年の間は、利用者数が急拡大するものの、2009年以降はそれほど伸びないことが見込まれる。ブログ開設率が20%を超えてからは、ブログを閉鎖、もしくはブログへの書き込みを中断してしまう利用者(死ブログ)と、新規にブログを立ち上げる利用者の数のバランスが取られ、ブログの絶対数はそれほど増加しないと思われる。

ネット広告が支えるブログ市場

 2007年2月現在、ブログサービスを提供している事業者は30社を超え、「ライブドアブログ」「Yahoo!ブログ」「gooブログ」などが有力事業者となっている。これらの大手事業者は、それぞれ既に100万サイト程度のブログを公開している。各ポータルサイトの1日当たりの閲覧数(PV:ページビュー)は、トップのYahoo!で約7億、ライブドアやgooで約2500万程度である。各ブログが1日100PV達成するだけで、提供するブログ全体のPVは1億を超える計算となる。

 インターネット広告の収入は、PVに比例する。つまり、各事業者が提供しているブログ全体の広告媒体としての価値は、その事業者のポータルサイトと同程度のところにまで拡大してきていると言える。

コメント2件コメント/レビュー

既存メディアに対するブログは非常に大きな意味を持っていると思う。メディアが持つ権威に対する挑戦と思っていい。今、ブログの信頼性はないと一蹴している人は一体誰だろうか。また、ブログの信頼性が高まることで困る人達は一体誰だろうか。メディアは人々が受ける情報を今まで権威という名の元でコントロールしてきた。また、人々の思いや考え方に影響をあたえ、時にはある方向への行動へ誘導してきたこともあった。ブログの本質は、人々の多様性の解放にある。人々の多様性を守るための静かなる、意識していないとその本質が見えない戦いと言っていい。メディアというのは、古く国などが情報を統制する目的で活用してきた歴史がある。今のメディアはその歴史を汲む末裔ではないか。しかし、今、情報を一般の人達が低コストで得られ、それを配信し、共有することができる時代になり、情報を統制できなくなってきた。メディアが発する自身を強く見せようとする、最近の”言葉”あるいは”情報”はメディア自体がその変化しようとしている状況に脅威心を持っているという裏返しである。下克上時代の城主の心理がくみ取れる。これからメディアとブログの静かなる戦いは激化すると思う。(2007/02/26)

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いただいたコメント

既存メディアに対するブログは非常に大きな意味を持っていると思う。メディアが持つ権威に対する挑戦と思っていい。今、ブログの信頼性はないと一蹴している人は一体誰だろうか。また、ブログの信頼性が高まることで困る人達は一体誰だろうか。メディアは人々が受ける情報を今まで権威という名の元でコントロールしてきた。また、人々の思いや考え方に影響をあたえ、時にはある方向への行動へ誘導してきたこともあった。ブログの本質は、人々の多様性の解放にある。人々の多様性を守るための静かなる、意識していないとその本質が見えない戦いと言っていい。メディアというのは、古く国などが情報を統制する目的で活用してきた歴史がある。今のメディアはその歴史を汲む末裔ではないか。しかし、今、情報を一般の人達が低コストで得られ、それを配信し、共有することができる時代になり、情報を統制できなくなってきた。メディアが発する自身を強く見せようとする、最近の”言葉”あるいは”情報”はメディア自体がその変化しようとしている状況に脅威心を持っているという裏返しである。下克上時代の城主の心理がくみ取れる。これからメディアとブログの静かなる戦いは激化すると思う。(2007/02/26)

マーケティングは確実に変容する。既に大幅に変遷してきている。旧来のマーケティングのエッセンスであった4Pといった要素は『古典』となるであろう。ブロガーではないし、そのシャワーを浴びているわけではないが、そのインパクトには注目している。新潮新書の『ウエブ人間論』も楽しく読んでます。(2007/02/23)

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