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冬が終わっても「パジェロ」は走る

4代目に乗って考えた“三菱の財産”の将来

  • 牧野 茂雄

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2007年3月14日(水)

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 「パジェロ」の冬が終わった。パリダカと雪道。この2つがパジェロという車名にはとてもよく似合う。かつて「2月に売れるクルマ」「雪道で信頼できる本格派のCCV(クロスカントリービークル)」と言われた初代パジェロは、紆余曲折を経て現在の4代目に至った。パジェロを楽しむには短く暖かい冬だったが、この4代目が初めて経験する冬は、販売実績上も寒くはなかったようだ。

 雪道を探すのに苦労した今年の冬。パジェロに似合う風景を求めて、山奥まで出かけた。道路の半分だけがシャーベット状のウエットアイスになった道から山岳路に入る。やがて道は圧雪路になり、さらに山奥へ進むと念願の新雪路が現れた。わだちができた圧雪路は、日陰側が昼間でも凍っている時がある。4輪駆動に切り替えていても、時に後輪が横滑りする。こういう状況では、ハンドルを握る手に路面情報がしっかり伝わってもほしいものだが、パジェロはまずまずの感触だ。

 ガードレールのない細い山道では、歩くほどの速度まで減速し、運転席の窓を開けて身を乗り出して路面を観察しながら走ることもあった。今、4つのタイヤがどの位置にあるのか、運転席に座っていれば分かるのが、ランドローバーや、かつての米ウィリスの流れを汲む「ジープ」(三菱自動車もライセンス生産していた)だが、パジェロは少し不安になる。運転姿勢で見渡せる範囲のクルマの外観デザインのあり方に、もうひと工夫欲しい。

図版

パジェロには雪道がよく似合う

 初めて運転した時には、アクセルペダルの「踏み始め」の部分が少々過敏に感じた。それと、トルクコンバーターの滑り。悪路を低速で進む時のアクセルコントロールは難しいだろうと思った。しかし、慣れてしまうと案外と扱いやすい。また、3代目と比べると、上体を起こした姿勢のまま自然とハンドルに手が下り、ひざを深めに折り曲げた姿勢で運転できる点がいい。狙ったコースに正確にクルマを誘導し、歩くような速度で悪路をなめるように進むCCVの基礎だ。人間の筋肉・骨格の延長上でクルマが動く感じが、パジェロにはある。

 報道向け資料やカタログを見ると、エンジニアリングは3代目と変わらない。今どきのSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)と呼ばれる「丈夫そう」「悪路でも走れそう」なクルマは、案外とヤワだったり、逆に理論武装で固めたハイテクを売りにしていたりするが、パジェロは昔ながらのCCV。口の悪い言い方をすれば旧世代エンジニアリングなのだが、だから何か不便を感じるかというと、全くそんなことはない。2代目と3代目は「舗装路しか走らない」人々にCCVを売るため、いろいろな仕掛けと装備が導入されたが、4代目はむしろ先祖返りだ。

「パリダカ」で輝いたパジェロ

 パジェロの歴史を振り返ると、やはり初代の印象が強烈だ。1982年に発売された初代パジェロは、丈夫なラダー(はしご形)フレームを持った実用CCVだった。悪路走破を前提にした車両レイアウトと切り替え式4輪駆動機構の採用により、「こういうクルマがないと生活や仕事が成り立たない」という層とクロカンマニアに受け入れられた。もちろん販売台数は少なく、トヨタ「ランドクルーザー」や日産「サファリ」などとともに、一種独特の市場を形成する商品だった。

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