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対策していますか、子どものネット利用

2007年4月19日(木)

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 「中学2年生の男子が好奇心から、ちょっとした性的な単語について検索をしたところ、とんでもないグロテスク画像を閲覧してしまい、大きなショックを受けた」「女子中学生が1つ年上のメル友に会おうとしたら待っていたのは中年男性で、売春を持ちかけられた」──。インターネットにはこうした危険な出来事が満ち満ちている。インターネットが普及した当初から、子どもたちを危険から守ることの必要性が叫ばれてきた。

 この10年、出会い系サイトの隆盛やいくつかの不幸な事件が起きるのに伴い、様々な対策が講じられてきた。しかしながら、子どものインターネット利用率の向上、サービスの多様化、金銭取引を伴うウェブサービスの急増などを背景に、対策が追いついていないことも事実である。以下では、子どもにまつわるインターネット上の問題、そしてそれらへの対策がどのように変化しつつあるのかを見わたし、今後どのような対策が有効なのかを考えてみたい。

「加害者」になる子どもが増えている

 子どもにとってのインターネットの危険な利用方法としては、アダルトサイトなど有害コンテンツの閲覧や、いわゆる出会い系サイトなどを通じて「悪い大人」と接触することが挙げられる。またコンピューターウイルスの感染や、メールの書き方やプライバシー情報の不用意な開示といったネチケット上のトラブルも指摘されてきた。

 加えて、ここに来てより深刻な問題が生じつつある。それは第1に、子どもがれっきとした加害者になるケースが増加していること。第2に、子どもが保有している、あるいは発信する情報を攻撃対象としたケースが増えていることだ。

 「子どもが加害者になる」事件は、インターネットが普及した当初から発生していた。例えば、子供が無意識にウイルスをばらまいてしまうような悪意なきトラブルは多数起きていたし、インターネット上で爆弾作成や毒物混入などの有害情報を閲覧し、好奇心からそれをマネして実行したという事件は何度となく見られた。

図1 不正アクセス禁止法に違反した被疑者のうち10代の若者が占める割合と件数

 これらの事件は今なお発生し続けている。加えて最近は、子どもが「不正アクセス犯」として加害者になる割合が増え続けている。不正アクセス禁止法違反事件において、被疑者が子ども(10代)である割合は、2001年には全被疑者中の割合が3.9%(51人中2人)だったが、2006年には30.8%(130人中40人)まで増加している(図1)。

 具体的なケースとしては、「オンラインゲーム会社を装いIDとパスワードを詐取した事例」(14歳:中学生)や、「アフィリエイト用ポイントを詐取しようとした事例」(15歳:高校生)、同じく「未成年のID/パスワードを詐取しオンラインゲーム上のアイテムを詐取した事例」(16歳:女子高校生)などが挙げられる。

 背景にあるのは、子どもが早い時期からコンピューターを使うようになったこと、そしてそれに伴う技能の向上である。また、オンラインゲームのIDとパスワードなど、ネット上で金銭的価値を持つ情報が増加していることなども考えられる。

 オンラインゲームの普及によって、子どもが保有する情報の価値が増大している。最近、手当たり次第にオンラインゲームのアカウント取得を狙ったスパイウエアが数多く現れている。犯人は詐取したアカウント情報を用いて、ゲーム上の仮想通貨や重要アイテムを詐取し、それを現実世界で換金することで利益を手に入れようとしている。つまり、オンラインゲームに参加する子どもたちが保有するアイテムやゲーム内通貨は現実に価値を持った情報であり、それらが狙われるというわけだ。

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「対策していますか、子どものネット利用」の著者

鈴木 良介

鈴木 良介(すずき・りょうすけ)

野村総合研究所 主任コンサルタント

情報・通信業界に係る市場調査、コンサルティング、政策立案支援に従事。近年は、ビッグデータの効率的かつ安全な活用が事業活動の高度化や社会課題の解決にもたらす影響を検討している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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