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「製品ベースでデジタル家電のパテントプールをつくりました」

  • 丸山正明

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2007年4月18日(水)

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 特許管理・ライセンス事業を手がけるアルダージ(東京都千代田区)は、デジタル放送規格である「ARIB標準規格」の必須特許の実施権をライセンスする事業を、2007年2月1日から開始した。同社は、薄型テレビなどの地上デジタル放送に対応した製品向けに、デジタル放送規格の必須特許群の“パテントプール”をつくり、このパテント群を一括してライセンスする事業を展開する。中村嘉秀社長は「薄型テレビなどの製品に向けて、製品ベースのパテントプールを設けた点が新しい」と説明する。

 最近のデジタル機器に関する技術は複雑化し、かつ陳腐化も加速する一方である。この結果、電機メーカーは自社で開発した技術だけでは製品を製造できなくなりつつある。各社が持つ特許の利用を相互に認めないと、ハイテク製品を事業化できない事態に陥っている。

 日本の電機メーカーは、以前はそれぞれが所有する特許群をクロスライセンスによって相互利用を認めるケースが多かった。ところが、製品化に必要な特許を持つ企業などの数が大幅に増えて、特許の権利関係が複雑化した。同時に、国内だけでは対応できなくなった。この結果、それぞれの企業がクロスライセンスする手間が膨大になった。そこで、この複雑に絡み合った特許群を1カ所に集め、互いに公平に特許を使おうという仕組みが「パテントプール」である。

 中村社長にデジタル放送規格のパテントプールが成立した意義を聞き、知的財産立国を目指す日本にとっての今後の特許ライセンスのあり方を探った。

電機メーカー5社が立ち上げ

――デジタル放送規格の特許群の管理・ライセンス事業を始めた経緯は。

図版

ソニーを退社してアルダージの社長に就任した中村嘉秀氏。ソニーでは知的財産担当兼知的財産渉外部長を務めたり、さらに部品事業の役員や子会社の社長を務めた

中村 アルダージは、デジタル放送規格に関する特許のライセンス提供を目的に、2006年7月に設立された企業です。設立時の出資者は、シャープ、ソニー、日本ビクター、松下電器産業、三菱電機の5社です。各社から均等に出資してもらうことで、アルダージは各出資企業に対して均等で公平な関係を保っています。役員と社員の中にも、各企業からの出向者はいません。特許管理を託した企業やライセンスを受ける企業などに対して、公平な関係を維持することに注力しています。

 日本では、液晶テレビなどの薄型テレビやワンセグ対応の携帯電話機、カーナビゲーション機器、パソコンに、DVDレコーダーなどのデジタル放送規格利用の製品が増え、急速に市場を築いています。ところがデジタル製品の市場動向はあまりに速く激しいため、日本の電機メーカーの事業収益は極端に乱高下しています。電機メーカー同士が価格競争に明け暮れると、事業が不安定になり、疲労します。

 そのため5社は、小異を捨てて大同で一致しました。デジタル放送基準というプラットフォームは共有し、独自の製品設計、機能や使い勝手などで差異化を図ろうということです。その結果、デジタル放送基準の製品開発に必要な特許群を一括管理するパテントプールをつくり、その特許群を公平にライセンスする企業を設立しようという構想が浮かび上がったのです。

―― 今回のパテントプールの特徴は。

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