• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

本気で金型産業を育てる中国・大連

2007年5月2日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 久しぶりに中国の大連を訪問した。大連は戦前に日本が統治した関係から日本語を話せる人口が多く、最近も日本語教育に力を入れている。反日ムードが根強い中国で、大連はむしろ日本との関係を強化して発展していこうという戦略に見える。日本企業のコールセンターも数多く立地している。電話口の向こうで、オペレーターが日本語で取り扱い方の説明や、クレーム処理をしてくれているが、実は遠く離れた大連で中国人が受け答えをしている、というのも当たり前になってきた。

 今回の大連訪問の目的は、日本のソフト開発会社であるU社が設立した金型デザインセンターの見学と、大連政府が力を入れている金型工業団地の調査だ。

中国進出を検討する中小企業の強い味方

 U社が設立した金型デザインセンターは通常のデザインセンターと違って、自社のためではなく、日本の中小企業のために作られた。分かりやすく言えば、中国に進出するだけの力(自信?)がない中小企業のために作られた。中国の優秀な若者を雇用して教育し、日本の顧客の指示に従ってCAD/CAM(コンピューターによる設計・製造)データを作って日本にインターネット経由で送り、設計コストの低減に貢献しようというわけだ。

 金型デザインセンターの業務内容は、数種類のタイプがある。例えば「Aプラン(アウトソーシングプラン)」では、日本企業が設計業務の一部を委託することができる。これにより設計業務のピークを分散させられる。「Bプラン(オペレータープラン)」では、大連に勤務する従業員を専任の要員として作業させることができる。必要に応じて来日させて、自社で訓練することも可能だ。

 「Cプラン(オール・イン・パッケージプラン)」は、オフィス、インフラ、人、教育、福利厚生施設などをまとめてレンタルできる。日本企業はリスクを最小限に抑えて、中国への進出が可能になる。このほか、コールセンターや、事務センター(給与計算など)などの代行も行うという。

 現在、50社近い日本企業が利用しているらしいが、大企業の利用が予想外に多いという。見学させていただいたが、100人近い中国の青年たちが元気良く、また仲良く働いていた。日本でも大企業が新卒者の大量採用を復活させ、中小企業が若者を採用することが困難になりつつある。中小企業はこのような施設を利用するのも1つの手だろう。

至れり尽くせりの工業団地

 次に訪れたのは、大連の金型工業団地だ。大連の金型に対する政策は特筆に値する。2003年に元大連市長の魏富海氏が、金型産業を中国産業発展の要と位置づけ、金型産業振興のための施策を各種講じてきた。

コメント2

「橋本久義の「ものづくり街道よりみちツーリング」」のバックナンバー

一覧

「本気で金型産業を育てる中国・大連」の著者

橋本 久義

橋本 久義(はしもと・ひさよし)

政策研究大学院大学名誉教授

政策研究大学院大学名誉教授。東大卒後、通産省入省、製造業担当。1994年埼玉大教授。97年政策研究大学院大学教授、2011年から現職。現場に近いところで行政を・学問を!をモットーに多数の工場を訪問。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

意外なことに、伝統的な観光地が 訪日客の誘致に失敗するケースも 少なからず存在する。

高坂 晶子 日本総合研究所調査部主任研究員