• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

コミットメント未達でも変わらない日産の「急ぐ体質」

  • 池原 照雄

バックナンバー

2007年5月2日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 日産自動車(株価情報)が、今年度までの3カ年経営計画「日産バリューアップ」で掲げていたコミットメントの達成時期を1年延期した。カルロス・ゴーン社長は「達成を諦めたわけでなく、もう少し時間が欲しいということ」と、釈明した。

 だが、経営再建期に異彩を放った経営手法が、持続性という点で限界を露呈したのは明らか。これを機に、日産ももう少し着実な成長路線を描くのだろう――。そう思って4月26日の決算発表会見に臨んだのだが、短期的な成果を急ぐ体質はそのままという印象が強く残った。

販売台数も営業利益も強気に予想

 急ぐ体質は2つの点に象徴的に表れている。1つは今期(2008年3月期)決算での増益予想。もう一方は、日本の生産現場の人員削減を狙った早期退職制度の導入だ。

 同社の2007年3月期は、日米の販売不振で7期ぶり、ゴーン氏が社長になって初の減益となった。営業利益は一部地域が15カ月の変則決算となったにもかかわらず11%減少した。前期は2005年度よりも約4円の円安ドル高となっており、営業利益段階では約700億円の増益効果があったので、実態はもっと深刻だった。

 今期は世界販売を前期より6%多い370万台と一気に20万台余り拡大する計画。ここからして相当強気だ。前期は下期に集中した新車投入を、今期は期中にバランス良く投入するという変化はあるものの、期待先行が否めない。

 こうした販売増を前提に、今期の営業利益は3%増の8000億円と予想している。横ばいないし小幅減益と踏んでいた筆者には意外な数字だったが、為替レートの前提を見て納得した。

 今期のレートは「1ドル=117円」「1ユーロ=148円」と、前期の実績をそのまま置いているのだ。今期は早ければ夏以降、日本の再利上げが有力視されており、日米金利差の縮小から円高に振れると見るのが妥当だろう。実際、ホンダ(株価情報)は今期のレートを「1ドル=115円」を前提とする円高方向で業績予想を出した。日産とほぼ同じ事業規模にあり、着実な成長路線を歩む同社ですら、今期の営業利益は10%の減益予想とした。

コメント7件コメント/レビュー

「現状の国内工場の稼働率低下は経営陣の失策なのに、ツケはモノづくりを担う現場に回されようとしている。しかも、今回の早期退職は経験豊富なベテランが対象だ」。問題点はまさにおっしゃる通り。駄目な経営者の経営手法の凝縮がここにあります。リストラと称して単なる首切り、不採算部門の切り捨てで数値だけを黒字化する。こんな経営者の下で働く労働者の不幸は看過できるものではない。マスコミでちやほやされていた経営者連中には、きっちりと落とし前をつけてもらわなくてはならないだろう。彼らはベンチャー起業家ではないのだから。(2007/05/14)

「池原照雄の「最強業界探訪--自動車プラスα」」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「現状の国内工場の稼働率低下は経営陣の失策なのに、ツケはモノづくりを担う現場に回されようとしている。しかも、今回の早期退職は経験豊富なベテランが対象だ」。問題点はまさにおっしゃる通り。駄目な経営者の経営手法の凝縮がここにあります。リストラと称して単なる首切り、不採算部門の切り捨てで数値だけを黒字化する。こんな経営者の下で働く労働者の不幸は看過できるものではない。マスコミでちやほやされていた経営者連中には、きっちりと落とし前をつけてもらわなくてはならないだろう。彼らはベンチャー起業家ではないのだから。(2007/05/14)

ゴーン流経営の本質は、着任時から一貫して狩猟民族的短期収益追求型で変わっていない。日産の蘇生には必要不可欠の経営手法であったが、今後の長期的成長をリードする経営は異なるべきだ。ゴーンの飴と鞭を克服して、農耕民族的な長期視点を組入れた手法への部分回帰を、日産内の日本人が出来るか否かだと考える。(2007/05/09)

ゴーン流のコミットメント経営、すなわちアメとムチ政策に限界が来たということでしょう。企業の成長を支えるのは、社員の自発性・自律性です。そういう社員を作ることは一朝一夕ではできません。ゴーンさんがこういう側面にも目を向けるかどうかが日産の今後を決めるでしょう。(2007/05/02)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リクルートは企業文化そのものが競争力です。企業文化はシステムではないため、模倣困難性も著しく高い。

峰岸 真澄 リクルートホールディングス社長