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バイラルCMは、一期一会にしない

  • 須田 伸

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2007年5月9日(水)

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 私は今回、現地には行きませんでしたが、オンライン広告のイベントAd:Tech サンフランシスコの話題の主役は動画サービスだったようです。日本からの視聴者の多いYouTube以外にも、Joost(現在は招待制のベータサービス)など、動画サービスへの注目が高まる中で、動画広告のインターネット上での本格普及が近づきつつあります。

 ただどういった広告フォーマットがいいのか、ということに関してはまだこれから様々な実験が行われていく段階のようです。

 メインコンテンツの前にCMをつけるのがいいのか、後なのか、それとも別の方法なのか、秒数は何秒が適当なのか、さまざまな議論やトライアルがされています。

 現段階でネットの動画広告というと、先日発表された東京インタラクティブ・アド・アワードでグランプリに輝いたNikeの「Cosplay」や、このコラムでも紹介したユニリーバのDoveの「Evolution」のような、バイラルマーケティング(Viral Marketing、ウィルスのように伝染する口コミマーケティング)を狙ったCMが話題になることのほうが多いです。

 YouTubeのような動画共有サイトにアップロードするだけであれば、メディア費用はゼロですから、同じ動画広告でも従来のテレビCMの常識とはまったく異なる手法です。

 しかし、「Cosplay」や「Evolution」の成功例が華々しく語られる一方で、バイラルを狙って制作されたものの、たいして話題にならず消えていった「バイラル未達成映像」が大半なのもまた事実です。

バイラルCMはワンチャンス

 多くの「バイラル動画」がつくられるものの、実際にはなかなか「バイラル」しないのは作品の質が低いからと決めつけてしまうのは少々酷な話です。テレビCMの場合、繰り返し視聴によって「だんだん耳についてくる」「だんだん好きになってくる」といった、態度変容が期待されるのに対して、ネットのバイラルCMは基本ワンチャンス、1度見て「ふーん」で終わってしまえばそこまでという厳しい現実があります。

 当然といえば当然ですが、媒体費ゼロで、何度も見てもらえて、好きになってもらえて、と簡単にはいきません。それどころか毎日アップロードされる何万という動画コンテンツの中に埋没して、一期一会どころか、一度も大勢の人に見られないまま終わる可能性のほうがずっと高いわけです。

 なので、バイラルCMは、「よりエッジの効いた」「多少嫌悪感を持つ人がいてもいい」ものになることが多いです。それは見た人が、「これはスゴイ」「ブログで紹介したい」「友だちに教えなきゃ」と思わせる機会が基本的にワンチャンスしかないからです。

 しかし、一期一会で目立つクリエイティブが似合うブランドというのは、すべてのブランドではありません。

 若者向けのファッションブランドやアルコール飲料などであればそういう手も使えますが、ブランドによってはかえって逆効果になってしまう可能性すらあります。

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