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良品計画 金井政明専務 

無印らしさを失うワナがいたるところにある

  • 坂井 直樹

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2007年5月16日(水)

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 雑貨から家具、家電、衣料品など様々な商品を販売する無印良品を展開。日々の生活を支える「裏方製品」にデザインを持ち込んだ。3月から高価な商品をアイテムに加え、メリハリある生活を提案している。

坂井: 最近、湾岸地域の新築マンションに引っ越したのですが、毎日のように数多くの世帯に無印良品の商品が届けられています。その光景を見て、日本中の世帯には、収納なり文房具なり、なにがしかの無印の商品があるのではないかと感じています。

図版

金井政明(かない・まさあき)
1957年生まれ。76年西友ストアー長野(現エス・エス・ブイ)入社。93年に良品計画に転籍し、97年無印事業本部・商品事業部生活雑貨部長、2000年取締役・営業本部生活雑貨部長、2001年常務取締役・営業本部長を経て、2003年代表取締役専務に就任、現在に至る(写真:皆木優子)

金井: 無印良品はアイテム数だけで7000以上ありますから、確かに何かはあるかもしれません。ただ、都市型のブランドなので、地方ではまだまだという気がします。

坂井: アイテム数は7000を超えますか。住宅まで販売していますからね。

金井: 元々は生活雑貨から始まり、それを収めるための箱や棚などに広がっていきました。住宅を販売するようになったのもその延長線上です。住宅をスケルトン(構造)とインフィル(中身)に分け、住む人が間取りを編集できて、お風呂やキッチンやドアノブなど自由に選べる作りになっています。最近、間取りや設備を選べるマンションなどが増えていますが、選べるといっても数種類でしょう。日本では、この部分が遅れているので、インフィルのエレメントをたくさん作りたいというのが住宅を扱うようになった理由です。ですから、あくまでも商品ラインアップの1つで、住宅で商売をしようというのではないんです。

坂井: 良品計画のようにデザインで成立している企業は、そうはないですよね。無印良品の展開を始めて、どれぐらいになりますか。

金井: 家にしても収納にしても文具にしても、我々が手がけているのは日々の生活を支える裏方の商品です。表立った商品をデザインしようとする企業はたくさんあっても、裏方の商品をきちんとデザインしようとする企業は少なかったんです。無印が西友のプライベートブランドとしてスタートしたのは1980年。日本でモノが充足してきた頃です。

 
 
無印良品の住宅。壁を建物の支えとしないSE構造を採用。間仕切り用の壁を自由に配置できて、家族構成の変化に柔軟に対応できる

坂井: まだバブルにはなっていない頃ですね。

金井: ええ。ただ、石油ショックがあって、合理性も考えられていた時代でした。堤清二さんが概念を提唱し、田中一光さんがアドバイザリーボードとしてデザインを管理していました。その後、事業として成立させようと力を尽くしたのが木内政雄(編集部注:良品計画と西友の元社長で、現・花良品会長)ですね。デザインを分かったような口を利かず、お店をきれいにするとかオペレーションなど、デザイン以外の部分を徹底したんですね。デザインと経営の両輪があって事業として成立したんです。

坂井: これまで無印を事業として展開してきて、偉大なる失敗にはどんなものがありましたか。

金井: 小さな失敗はいくらでもありますが、大きな失敗といえば、2001年、2002年に業績を大きく落としたことでしょう。どん底で、つぶれるのではないかと言われました。
 1989年に西友から独立して会社を設立し、90年代はずっと調子がよく優良企業と言われ、ちやほやされました。そして、95年に上場したんです。大きな目標を達成しましたが、上場した以上は毎年利益を増やし続けなければいけないし、マーケットにいい顔もしなければならない。それが現場にプレッシャーとなり、知らず知らずのうちに無印らしくない商品がどんどん増えていったんです。お客さんはそれを敏感に感じ取って離れていきました。ちょっと油断するとこういうことが起こるんです。いたるところにワナがあるんですね。だから、無印とはどんなブランドなのか、この商品は無印らしいのか常に自問自答しています。

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