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映画は「ビデオオンデマンド」で見る時代に

  • 三宅 洋一郎

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2007年5月17日(木)

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 2006年は、インターネット上の「ビデオオンデマンド(VOD)」サービスが飛躍した年であった。「GyaO」や「Yahoo!動画」は、無料で多くの映像コンテンツを提供し、多くの利用者を集めた。また、米国の動画共有サービス「YouTube」では、ユーザーがサイト上に投稿した様々な映像コンテンツを無料で見られるサービスを提供した。投稿された動画には著作権法に違反する映画やアニメ、ドラマなどの映像コンテンツが多数存在し、それらの映像見たさに利用者が急増し、問題となっている。

図1

図1 インターネット上で利用したことがある無料VODサービス
(出所:「情報通信サービスに関するアンケート調査」 野村総合研究所 2006年9月)

 野村総合研究所(NRI)が2006年9月に実施した「情報サービスに関するアンケート調査」によると、インターネット利用者の7割の人が無料VODサービスを利用したことがあると答えている。主要なサービスの経験率は、GyaOが最も高く4割、次にほぼ同率でYahoo!動画、そしてYouTubeが約2割であった(図1)。

 このように無料VODサービスの利用者は多いが、まだサービス単体として利益を出すビジネスモデルは確立されていない。現在、無料VODサービスの主な収益源は、広告収入である。しかし、1300万人以上の登録者数を集め、サービス開始から2年たったGyaOでさえ黒字になっていない。このことを踏まえると、広告収入モデルは単体では容易には成功しにくいビジネスモデルだと言える。テレビとは異なり、VODサービスの広告効果をスポンサーが納得しにくい点が、その大きな要因だろう。

2011年の「有料VOD」市場は400億円を超える

 無料VODサービスが成功したか否かをこれだけで判断するのは早計だが、現時点では広告収入が上がらず、コンテンツも調達できていないのが現状である。NRIでは、無料のVODサービスよりも、消費者からコンテンツ視聴の料金をもらう有料VODサービスの方が普及するだろうと見ている。現時点では有料VODサービスはまだ利用者が少ない。だがNRIでは、2011年までには映像コンテンツの数やサービスの利便性が高まり、多くの利用者を集めるだろうと見ている。そこで今回は有料VOD市場に着目し、今後の課題と展開について考えてみたい。

 2011年は地上アナログテレビ放送が終了する年である。その時までにIPマルチキャスト放送によるテレビ放送の規格が定まり、そのセットトップボックス(STB:テレビに接続する専用の受信装置)が普及する可能性は高い。STBやテレビにはインターネット回線が接続され、VODサービスの基盤が整うことになる。また、テレビポータルサービス(松下電器産業(6752)や東芝(6502)、ソニー(6758)など大手テレビメーカーが共同で設立した事業会社)が提供するデジタルテレビ向けのポータルサービス「アクトビラ(acTVila)」に対応したVODサービスも活性化するであろう。

図2

図2 有料VOD市場規模予測 (出所:野村総合研究所)
(注)無料VODサービスにおいてスポンサーが映像配信メディアに対して支払う広告・宣伝・販促費用は含まない。また映像コンテンツをダウンロードし、期間の制限がなくそのまま消費者が保持可能である販売形態であるダウンロード販売についても対象としない

 有料VOD市場は、現在ビデオレンタル(DVDおよびビデオカセット)を利用している消費者が、VODサービスに乗り換えることで成長する。『情報メディア白書2007』(電通総研編、ダイヤモンド社)によると、2005年のビデオレンタル市場の市場規模は約2000億円である。NRIでは、有料VOD市場は現在のビデオレンタル市場の約20%相当を獲得すると想定している。有料VODサービスが順調に実施されれば、市場は今後年平均40%の成長率で成長し、市場規模は2005年度の約60億円から2011年度には約430億円になると見込まれる。図2は、映画やアニメ、ドラマなど、従来パッケージメディア(DVD、ビデオカセット)に収録されることが多かった短時間の映像コンテンツ(30分から3時間程度)を、消費者がインターネットやケーブルテレビなどのネットワークを用いて、一定期間(1週間程度)視聴する権利に払う金額の合計値を示したものである。

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